♯みゅーじっくコラム♭ 音楽の森 ピアニスト 倉本 卓
今年の春にウクライナで行われるコンサートに出演されるある声楽家の方から面白い話を聞きました。
現地の主催者から、プログラムの中に日本歌曲を入れて欲しいという要望があったそうなのですが、伴奏ピアニストは日本歌曲を全く知らないウクライナ人。そのウクライナ人の弾く日本歌曲はいったいどのような解釈になるのでしょう。日本人だから日本の曲を上手に演奏できるとは限らないし、ポーランド人だからショパンを素晴らしく弾けるとも限りません。
ウクライナ人が山田耕筰の「待ちぼうけ」や「あわて床屋」のような独特な日本のリズム、コミカルさを持つ曲をどのように表現するのか、大変興味があります。私も逆にウクライナの民謡歌を伴奏しました。
日本ではまだ歌われた事がない曲のようですが、日本の演歌のような部分もあり、日本人には大変親近感を感じさせる音楽だと思います。
母国語以外の言語を話すのは大変な事ですが、音楽は各国の人々と自由に会話をする力を持つ、まさに共通語です。
さてウクライナでの日本歌曲の演奏はどのように評価されるでしょうか。
|
|
|
|
|
|
|
<PR>