市は10月27日、市街化調整区域と市街化区域を区別する「線引き」の見直し案を発表。都筑区では新たに約60haが住宅・店舗・工場などの開発・整備を積極的に進める市街化区域への編入候補にあがった。中でも、市は横浜環状北線、北西線の整備が進む港北IC付近や川和町駅周辺の開発を進める方針だ。
都筑区の総面積は2788ha、今回の見直しはその約2%にあたる。第三京浜港北IC付近の川向町、グリーンライン「川和町駅」周辺のほか、池辺町南部、東山田町の港北区境地域などが組み込まれた。
見直しに賛否
市街化候補にあがっている川向町の区域は南耕地地区と呼ばれ、主に畑が広がる約20haの範囲。来年度に開通予定の「横浜環状北線」と、2021年度に完成予定の「横浜環状北西線」の整備が進んでいる。
地元関係者の1人は「行政と10年以上前から土地利用の協議を進めてきた。環状線ができることで日照時間が少なくなり、畑を続けられない農家もいるのでは」と不安を口にする。すでに住民らによる土地区画整理組合設立準備会が発足。企業の誘致やインフラ整備などが候補となり、有効的な土地利用を模索している最中だ。
08年に調整区域内に開業した川和町駅付近も、地元農家の畑が広がる地域。同年のグリーンライン開通に伴い、区画整理事業を進めてきた。関係者の1人は「駅周辺が便利になることで、暮らしやすさは向上する。地元農家も土地の高度利用を視野に入れている」と話す。今後は2年以内をめどに土地の利活用を協議していく。市建築局は「都筑は今回の見直しでも特徴的な地域。住民の声を聞き、慎重に進めていきたい」と話している。
市「説明会で理解を」
市は計画的な都市開発を進めるため、市街化区域を市域の約76%、抑制する市街化調整区域を同約24%として整備を進めていく予定。今回の見直しは市全体で計約637haに上り、過去最大となる。今月中に説明会を各地で開催。市民意見を募集し、新都市計画案が決定する見通しだ。
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