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コラム「学校と社会をつなぎ直す」【2】 社会で生きる個性を育てる 桐蔭学園理事長 溝上慎一

掲載号:2020年2月13日号

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 現代の学校教育のキーワードの1つは「個性」である。実は、個性を育てる教育は、1980年代末の学習指導要領改訂から展開して早30年経っている。当時のポイントは、親からの期待に応える、あるいは正解にたどり着くだけの良い子、優等生ではなく、知識を基礎としつつ、個の世界もしっかり持った子どもを育てようというものであった。

 近年のアクティブラーニングや主体的・対話的で深い学びは、基礎的な知識だけでなく、生徒の個性的な考えや能力の伸張まで目指した、個性教育の現代版である。技術革新が進む中、定型業務はコンピュータ・ロボット・AIに置き換えられていっている。縮小する日本社会において課題は山積しており、人ならではの仕事の仕方や問題解決が求められている。ここに個性を育てる教育の意義がある。アクティブラーニングができてこそ、大人になって充実した仕事・社会生活を過ごせるというものである。

 「おとなしい子」も問題になっている。性格的な個性としては尊重されるべきであるが、社会的な個性としては改善の努力が求められる。たとえ上位の大学に入学できる教科学力を身につけても、他者と十分に議論ができなけれは、仕事・社会に出て苦労する確率が高い。そんな全国の大学生・卒業生を多く見てきた。データもある。学校教師はこの意味をまだまだ理解していない。個性も学力の1つとして育てられなければならない。
 

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