グリーンボンド(環境債)50億円神奈川県初発行、即完売 神奈川県議会議員 しきだ博昭
近年、台風をはじめとする大規模災害が頻発しています。
こうした中、民間の債券市場では、環境問題等に対する投資家の関心が高まりを見せ、環境・社会・ガバナンスに対する投資、いわゆるESG投資が大幅に増加しており、中でも環境問題や気候変動問題に使われるグリーンボンド(環境債)の発行額は、2014年から2019年にかけて、世界では11倍、日本では20倍の成長を見せており、2019年の世界全体での発行額は、約24兆円にのぼっています。
一方、神奈川県では、昨年の台風15号や19号の発生を受け、「気候非常事態宣言」を発し、「水(みず)防災戦略」を策定し、具体的な取り組みに着手しました。
私は、こうした状況を踏まえ、実効性のある施策の裏付けとなる財源確保策として、世界的に関心の高まっているESG投資、中でも環境に特化したグリーンボンドを、県として発行することを検討すべき、と本年2月の本会議において、質問・提言しました。
その後、関係機関の審査等を経て、去る10月23日、県は初めてグリーンボンドを発行しました。
発行額50億円、年限は5年(満期一括償還)、金利は0・02%とすることを公表し、販売を開始したところ、40超の金融機関や企業・団体をはじめとする機関投資家から、発行額の約6倍にあたる299億円もの投資表明があり、開始後、10分で完売しました。
本県のグリーンボンドは、国際基準の国際資本市場協会(ICMA)の「グリーンボンド原則2018」や環境省の「グリーンボンドガイドライン2020版」への適合が確認されており、投資家にとっては環境保全への貢献をアピールでき、また、県にとっても県債の安定発行や購入先の拡大につながるといったメリットが見込めます。
引き続き、様々な課題解決に向け、提案型の議会活動を心がけ、さらなる努力に拍車をかけて参ります。
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