寄稿 93 いじめ問題の再発防止を 横浜市会議員 斉藤しんじ
原発事故で横浜市に避難してきた生徒が、小学校でいじめを受けていた問題は、第3者委員会から、学校も教育委員会でも迅速な対策が取れなかったことで厳しい指摘を受けています。
私も、議員になった1期目からいじめ問題対策を最重要のテーマとして、児童・生徒への教育現場でのきめ細かな対応を行えるような体制構築の要望、提言を行ってきました。そして、横浜市では、全国に先駆けて、小学校に児童支援専任教諭を配置することにし、平成26年度までに全校配置を行いました。また、文部科学省からの通知により、重大事案に対する警察等との連携した取組方針も策定してきました。
それでも、今回報道されているように問題が放置されてきたことに対し、原因をしっかり検証する必要がありますが、体制の欠陥よりも、子どもの心に寄り添って、いじめを鋭敏に感知し、すぐにチームで対応していこうとの意識が薄れていたのではないかと考えます。
しかし、原因を個々の教職員に追及しても再発防止にはつながらないと思います。学校現場での、教員の多忙感は解消されておらず、児童支援専任教諭もその職務だけに専念できない場合もあります。
児童支援専任教諭定数化を強く要望
いじめ問題の再発防止のため、関係機関及び地域との連携の窓口となり、いじめの解消率が向上するなど、個に応じたきめ細かな指導や教育を推進する上で大きな原動力となっている児童支援専任教諭の定数化を引き続き国に強く要望するよう、市に求めていきます。
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