県政ジャーナル 成長をあきらめない 神奈川県議会議員 小野寺慎一郎
昨年は、年末に突然の解散・総選挙で世間が騒然となりました。しかし、選挙は国や自治体がどのような姿をめざしていくべきかをじっくりと考え判断する、またとない好機です。
近年、選挙になると候補者や、いわゆる識者といわれる人たちから「脱成長」という言葉が聞こえてくるようになりました。少子高齢化、人口減少社会にあっては、経済成長はできないし、その必要もない。お金に頼らずとも豊かな社会を実現する経済システムを構築すべきだ、と。理想としてはあり得るとしても、本当にそれで日本社会の安心が保障されるのでしょうか。福祉などの社会保障は、世代内そして世代間の所得の再分配によって支えられています。経済成長が止まり国民所得が縮小すれば、その直撃を受けるのは社会的経済的な弱者なのです。
神奈川が原動力に
すでに生産人口が減少に転じた欧州諸国においても、生産性の向上で経済成長を遂げた事例は少なくありません。EUは2020年にGDPの20%を製造業で稼ぐ目標を掲げ、先進技術の支援に取り組んでいます。
神奈川県は今、京浜臨海部の特区に最先端の生命科学産業を集結させ、革新的な医薬品や医療機器の創出をめざすなど、世界と勝負ができる先端産業の拠点づくりを進めています。県議会公明党が粘り強く推進した生活支援ロボットの普及開発事業は「さがみロボット産業特区」に発展。先端技術で経済のエンジンを回すとともに、介護負担の軽減やリハビリのサポートなど県民福祉の向上も実現する政策です。
また、本年は高齢者の保健福祉や居住の安定、さらには障がい者の支援施策を大きく増進させるための計画改定などが目白押しです。それら社会保障を持続可能なものにするためにも、まだまだ私たちの社会は経済成長を必要としています。これからも成長の種を蒔き、芽を育て花を咲かせるために働いてまいります。
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