特別養護老人ホームと学校教育連携 老学連携シリーズ【4】 社会体験研修を終えて 緑園都市睦愛園施設長 志澤秀一
8月の初旬に児童の夏季休業期間を利用して、県内の小学校教員が企業研修として緑園都市睦愛園を訪れてくれました。お年寄りとの「傾聴」を中心に3日間の職場体験を経験した小学校教諭が、次のような感想を寄せてくれました。
『教員6年目の社会体験研修として緑園都市睦愛園にて、3日間の研修をさせて頂きました。貴施設では、整った施設環境の中、介護士の皆さんが一人ひとりの利用者を温かく見守り、常に心に寄り添いながら日々の介護に従事する姿が見られました。それは、身体が不自由であったり、会話や言語認知が難しい利用者に対する毎日の言葉がけや、利用者からの要求に快く、適切に応じる介護士の姿からにじみ出るものでした。
このような貴施設の温かく清々しい雰囲気は、個人の尊厳を尊重し、決してそれを踏みにじったり軽視したりせず、常に傍らに寄り添いながらサポートするという基本姿勢が、介護士の皆さんに備わっているからこそだと実感しました。
相手の身になって考えること、思いやりや労りの心を持って接することは、今、小学校の子どもたちに伝えたい最も大切な「心の教育」であると考えます。3日間の研修を通して貴施設で学び感じ得たことを、教育現場で生かしていけるよう、努力していきたいと思います。ありがとうございました』
今回のように教育現場の先生が、企業研修として高齢者施設を体験し、その体験で得た内容を学校教育に活かして頂くことは、正に緑園都市睦愛園が目指している「老学連携」であり、高齢者社会が今後続く中で、高齢者を社会全体で支えていくことに繋がり、意義のある「老学連携」が実践されていくことになると考えます。
〈著者〉志澤秀一。県立山北高校と大磯高校で校長を務める等、教育現場に長く携わってきた。その経験を生かし、同園施設長として「老学連携」を図っている。
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