横浜市立学校
家庭との連絡法を統一
アプリ活用で新システム
5月2日
横浜市民防災センター=沢渡=は10月11日、一時託児付きの地震・火災体験ツアー「親子で楽しくまなぼうさい!」を始動した。若手職員が考案し、地元の保育専門学校と連携した取組み。子育て世代の防災意識の向上を目指す。
親子で楽しく防災を学べるために始まった新たなプログラム。3月まで毎月1回、水曜午後(1時半〜、2時半〜)に開催される。一番の特徴が、一時託児サービスの提供だ。保護者は、同センターの地震・火災体験ツアーで、地震シミュレーター、消火器・煙体験などに参加。退避までの流れも疑似体験できる。約1時間のツアー中、子どもたちは託児ルームへ。新聞紙スリッパづくりやミニ消防車・救急車の乗車体験、防災かるたなどで、楽しく遊びながら防災を身近に感じることができる。
学生、企業・団体が支援
保育を担当するのは、学校法人岩崎学園=鶴屋町=の横浜保育福祉専門学校の学生たち。実習経験もある保育の専門学生と有資格者、消防職員が見守るので、安心して子どもを預けられる。
背景にあるのは、子育て世代の防災訓練への参加率の低さ。2021年に市が実施した調査では、全体では約半数が、20〜30歳代では約7割が地域の防災訓練に不参加だった。そこで、子どもと一緒に気軽に参加できるようにと今回のプログラムを企画。市内幼稚園の多くが、水曜日の預かり保育が午前のみであることにも注目し、帰りにそのまま参加できるようにと、実施日も水曜日の午後に設定した。
初回となった10月11日には、オープニングセレモニーを開催した。企業・団体からのサポートもあり、ミニ消防車・救急車4台は、横浜市民共済生活協同組合=中区=から、(株)JVCケンウッド=守屋町=からは、脱臭機3台が寄付された。
1回目には、大人14人・子ども19人が参加。子どもたちは、ミニ車両やかるたで遊び、「少し難しいけど運転できて嬉しい」「かるたが楽しかった」と笑顔を見せた。保護者も「防災について学ぶ機会は貴重なので参加した。子どもの心配をせずに参加できるのもありがたい」と振り返った。
「子どもたちも前向きに参加してくれて、私たちも楽しい時間を過ごせた」と話すのは、保育を担当した阿野ひかるさん(3年)。実は、防災かるたも同校の学生が同センターと連携して作成したもので、「先輩たちの作ったかるたを多くの人に知ってもらう機会にもしたい」と意気込みを口にした。
横浜市消防局長の平中隆さんは、「何より子どもたちの笑顔が見れてよかった」と手ごたえを語った。今後は、よこはま防災eパークなどとも連動しながら、さらなる防災意識の啓発に努めていくとし、「親子で学ぶことで意識を高めながら、災害に強い都市を目指していく」と話した。
|
|
|
|
|
|