まちづくり市表彰 六角橋「ヤミ市」が受賞 斬新な発想と実績で
優れたまちづくり活動や景観などを市が表彰する「第6回 横浜・人・まち・デザイン賞」の表彰式が13日、市長公舎で行われ、六角橋商店街連合会(石川清貴会長)と神奈川大学神大フェスタ実行委員会(山田正貴委員長)の取り組み「ドッキリヤミ市場」が地域まちづくり部門を受賞した。
同イベントは「空き店舗を活用した六角橋商店街の新たな企画」として、地元住民などからの推薦でエントリーしていた。市民として審査に参加した関根崇年委員は「商店が閉店した後の時間を使って夜のフリーマーケットを開催するという斬新な発想、町内会や地元大学の学生と連携し長年続けてきた活動実績がある」と高く評価し、空き店舗有効活用の波及効果への期待感も寄せる。
シャッター街が地域の「名所」に
ドッキリヤミ市場は、1997年から15年にわたり開催されている同商店街の看板イベント。毎年4月から10月まで月1回、午後8時からメーン企画のフリーマーケットをはじめ、ライブパフォーマンスや飲食販売などを行っている。
開催16年目にして市から表彰された同商店街だが、15年前まではシンボルイベントがなく、シャッターの閉まった空き店舗が軒を連ねていた。そこで、同イベントの発案者である石原孝一販売促進部長が「この狭くて古い六角橋商店街のコンプレックスをそのまま名物にできないか」と、空き店舗スペースを使って東南アジアのナイトマーケットを連想させる、賑やかで熱気に満ちたドッキリヤミ市場を企画した。
成功の裏に地域力あり
「今の六角橋商店街があるのは神奈川大学の学生たちのおかげ」と話すのは、ヤミ市で12年フラメンコを披露している大戸瑠奈さん。運営にはフリーマーケット経験のある神大生が参加し、出店者の募集方法や出店のルールを教えるなど、現在では同商店街のイベントで欠かせない存在となっている。石原販促部長は「地元の皆さんが街とイベントを愛し、支えてきてくれた。地元のネットワークなくして成り立たない」と、成功の影に地域の結束力があると話し、石川会長は「受賞は神大生が頑張ってくれたおかげです。これからさらに規模を広くできれば」と意欲を見せている。
このコンテストは、地域のまちづくりを推進している活動とそれを支援する団体または個人を表彰する「地域まちづくり部門」と、優れた景観を形作っている街並みや建築物などを表彰する「まちなみ景観部門」の2部門を隔年で表彰している。今年は「地域まちづくり部門」へ32件、「まちなみ景観部門」へ84件の応募があり、それぞれ7件が選出された。
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