1945年5月29日の横浜大空襲の記憶を後世に伝えようと、空襲があった日の前後に「平和のための戦争展inよこはま」を開いてきた実行委員会は、新型コロナウイルスの流行を受けて今年の戦争展延期を決めた。実行委は「今年は75年の節目の年。この時期に戦争や空襲の悲惨さを思い返さなければ」と、空襲体験者や、横浜商業高校の卒業生らでつくる任意団体「NGOグローカリー」のメンバーを招き、10月の戦争展開催に向けた準備の一環として23日に報告会を開いた。
語り部として記憶を振り返った平野清治さん(82・南区)は、当時住んでいた東神奈川で空襲に遭い、父親と弟の3人で逃げ惑ったこと、避難のさなかに拾った絵本を今も手元に置いていることなどを回顧した。
明治学院大学4年の車塚蘭さん(21・港南区)らグローカリーのメンバーは、平野さんなど4人の空襲体験者から聞き取った空襲時の避難経路などを地図に落とし込み、戦争展で報告を行うという。車塚さんは「私たちは戦争体験者の方々の話を聞くことができる最後の世代ともいわれる。皆さんの話を聞いて『貴重な経験だった』という感想だけでは終わらせず、戦争を知らない多くの人たちに横浜にも戦争の歴史があったことをしっかりと伝えたい」と話した。
報告会の様子は29日以降、ユーチューブで「戦争展よこはま」と検索すると再生できる。
神奈川区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|