20歳になったら自殺しよう――。40代の会社員renoさん=匿名=は幼少の時からそう心に決めていた。
男なのにみぶり、そぶり、趣向は女の子のよう。周りの男の子は野球やバスケットに関心を持つのに、自分はピンクレディー。好きになるのは男の子。小学校の時から「オカマ」といじめられたが、先生たちは冷たかった。「誰にも相談できない環境がすごく辛かった」。中高になるといじめはさらにエスカレート。勉強もつまらなくなり、家出もした。死を意識したのはいわば、必然だった。
それでも思いとどまったのは、タレントの「おすぎとピーコ」の存在だった。「自分と同じような人が活躍している。話す内容だってまとも。こうやって生きている人もいるんだ」。前向きに考えられるようになった。
悩み続けてきた経験から今いえることは「性にはいろいろな形がある」。そして「小学校4〜5年生の頃にそのことをきちんと知識として伝えてもらっていたら自殺は考えていなかった。子どもたちにぜひ伝えてほしい」と願う。
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