多摩病院(多摩区)など市内3カ所の市立病院の経営向上を目指し、市病院局は新たな中期経営計画案に対する意見公募(パブリックコメント)を2月末まで実施。市民の声を集約し、市は3月中に計画を発表して来年度から運用を開始する予定だ。
川崎病院(川崎区)は市の基幹病院、多摩病院と井田病院(中原区)は地域の中核病院として、安定的で継続的な医療体制を整えようと、市は2005年から「川崎市病院事業経営健全化計画」を5カ年計画で策定。昨年度まで第2次、3次計画が3カ年ずつ進められてきた。
今回は2016年度から5カ年計画で、昨年3月に総務省が示した「新公立病院改革ガイドライン」を受けて策定される。4本柱の基本方針として「再編・ネットワーク化」「経営形態の見直し」「経営の効率化」に加え、「地域医療構想を踏まえた役割の明確化」が新たに設定されている。
地域医療構想は、2025年を照準に医療需要や病床の医療機能別の必要量を確保するための施策等を示すもので、16年中に各都道府県が定めることになっている。市は「病床などの機能を明確にして、各機関で役割分担と効率化を目指したい」としている。
総合評価にシフト
市直営の川崎、井田病院に加え、指定管理者運営のため前回計画では参考掲載だった多摩病院の取り組みも新たに盛り込まれる。各施策の評価について、市担当者は「項目ごとに達成度をチェックする従来型から、取り組み全体で総合的に評価する方法に切り替える」と方針を話す。
意見公募の情報は各区役所の市政資料コーナーのほか、市ホームページでも入手可。詳細は市病院局【電話】044・200・3854。
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