国道246号線沿い、横浜市青葉区との境にある交差点名「峠茶屋前」。交差点からあたりを見回してみても、茶屋どころかカフェすら見当たらない。前回に引き続きエージェントTが調べた。
ここは大山街道とも呼ばれ、古くは大山詣りで賑わったであろう通り。大山詣りに向かう人々の疲れを癒す、有名な茶屋でもあったのだろうか。
宮前警察署に聞くと、「現在コンビニの場所に昔ドライブインがあって、そこから名付けられたようだと聞いている。1973(昭和48)年に信号機がついたので、その時に交差点名も一緒に付けられたかと」。交差点名は地域住民に案を募るらしい。
なお直接コンビニに足を運び聞いてみたが、情報はつかめず。しかし駐車場の一角に「皆川園」という植木屋の看板が。こちらに直接話を聞いた。
話を聞かせてくれたのは、社長の皆川善康さん(65)。戦前から続く植木屋の三代目。コンビニに土地建物を貸していて、古くは植木畑だったという。そこに善康さんの祖母にあたる故ムツエさんが、パンや牛乳を売る小さな店舗を構えた。そして善康さんが小学生の頃に母のキミエさんが、ドライブインを開いた。「たぶん、東京から初めての大型車を停められるドライブインだったんじゃないかな。繁盛していた覚えがあるよ」と善康さん。交差点名はちょうどそのころに付けられ、「え?茶屋ってうちの事かと大層驚いた」と、笑いながら話してくれた。
インターネット上などでも数々の不思議の声が上がっている「峠茶屋前」。「ドライブイン前」でも良かったのではと思いつつ、今では綺麗に整備された道にも眠る歴史の深さと、粋な名前を付けた計らいに感心させられた一件だった。
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