臨港病院 新がん検診開始 1日から 採血でリスク評価
総合川崎臨港病院(川崎区中島・渡辺嘉久院長)は、味の素が開発した複数のがんにかかるリスクを採血で評価する検査「アミノインデックス がんリスククリーニング」(AICS)を導入し、1日から検診を開始した。川崎南部エリア(川崎区、幸区)での病院導入は初。受診者の負担が軽い検査であることから、川崎市のがん検診の受診率向上にもつなげたいと同病院は期待を寄せる。
人の体は20種類のアミノ酸で構成され、体の具合が悪くなったり、病気にかかると、血液中のアミノ酸濃度のバランスが変化する。この変化を数値化し、がんのリスクを評価する検査がAICSだ。一度の採血で複数のがんを検査でき、早期がんの発見への期待も高まる。
川崎臨港病院では肺がんをはじめ、従来の人間ドックでは見つかりにくいがんのリスクをAICSで拾い上げることを期待して導入した。渡辺院長は「採血だけで出来る手軽なものだけに、川崎市のがん検診受診率の向上にもつながるのでは」とも語る。
1日から開始した検診は、値段は1万8900円(税込)で、男性は4種のがん(胃がん、肺がん、大腸がん、前立腺がん)、女性は5種のがん(胃がん、肺がん、大腸がん、乳がん、子宮・卵巣がん)のリスクを評価することが出来る。今後は市民を対象にしたセミナーを開催し、AICSの紹介を行う。
特区身近に
味の素が開発したAICSは「京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区」の個別化・予防医療分野のひとつに位置づけられている。総合特区での取り組みの一つであるAICSが採用されたことについて、川崎市総合企画局は「特区で行われていることを身近に感じてもらえるきっかけになった」と評価する。
また、特区構想を推進するための協議機関「ライフイノベーション地域協議会」のメンバーの一人は、「がんは症状が出てからでは遅い。AICSはその前段階で発見に結びつく可能性もあるだけに、市内全病院に普及してもらいたい」と語った。
|
|
|
|
|
|
4月26日
4月19日