名シェフ給食に腕ふるう 「食育関心高める契機に」
料理人集団「超人シェフ倶楽部」(中嶋貞治会長)が全国各地の小中学校にシェフを派遣して給食の献立を考案し、料理を児童にふるまう「スーパー給食」に取り組んでいる。先月20日には川崎市で初めて、幸区の市立古市場小学校(森岡丈雄校長)で実施した。調理を行ったシェフは「食育の推進を図る上でスーパー給食は有効」と強調し、普及推進に力を入れる。
超人シェフ倶楽部は、日本料理の笠原将弘さん、イタリア料理の片岡護さん、川越達也さん、フレンチの川島孝さん、中華の陳健太郎さんら34人のシェフからなる料理人集団。「スーパー給食」(ごはんで給食)は、米食給食の普及を推進する米穀安定供給確保支援機構と共催し、教育委員会などを通じて全国各地の小中学校で実施している。
先月20日に古市場小学校で行われたスーパー給食には、中原区の「加賀料理 杉の家やまぐち」料理長・山口利和さんが腕をふるった。山口さんは地元の野菜などを使いながら、ひじきごはん、さわらの大和煮、呉汁を作り、子ども達と一緒に味わった。
有名シェフの手作り料理を食べた子ども達は笑顔を見せ、4年生女子児童は「あっという間に完食した」と満足そうな様子を見せた。中には「嫌いな野菜が入っていたけれど、おいしく食べられた」といった声も聞かれた。
山口さんによると、スーパー給食は通常給食で出される料理と同額の予算の範囲の中でカロリーを抑えながら調理を行っている。地場野菜や子ども達が苦手な素材を意識的に使用。その上でスープを冷めにくくするためにとろみをつけるといった手間をかけた料理を提供する。子ども達に食事への関心を高める▽地元の生産物への興味を持たせる▽好き嫌いをなくすのが狙いで、給食の調理師にレシピの幅を広げてもらう機会とも語る。足立区では「おいしい給食」と銘打ち、食育の推進に力を注ぐ自治体もあることから山口さんは「市内の多くの学校に関心をもってもらいたい」と語る。
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4月26日
4月19日