さくら小5年生 ラジオドラマに挑戦 言葉を伝える難しさ実感
川崎区桜本の市立さくら小学校(秋場尚樹校長)に通う5年生の児童58人がAMラジオ局の事業に参加し、市内各地に伝わる民話をもとにしたラジオドラマの制作に挑戦した。4作品を手がけ、子ども達は言葉を伝える難しさを実感した。放送はラジオ日本(1422kHz)で5日に流され、12日に後半の2作品が放送される。
収録は12月5日、横浜市にあるラジオ日本のスタジオで行われた。子ども達は川崎区の医王寺の蟹塚を題材にした『鐘突き堂を守ったカニ』、大師河原が舞台の『不知火の松』、宮前区に伝わる『影向寺の乳銀杏』と中原区の『神地(ごうじ)とお化け寺』の4作品に挑戦。A、B、C、Dの4チームに分かれ、声優、声や音の調節を行うミキサー、演出を担当するディレクターに役割分担して収録に臨んだ。
「僕たち私たちが大好きなまち かわさき物語」と題したこの番組は、子ども達にラジオの魅力を知ってもらおうと、ラジオ日本が企画。今年度の川崎市イメージアップ事業にも認定され、川崎市教育委員会を通じて参加校を呼びかけた。
さくら小学校では、秋場校長が情報研究会会長を務め、昨年度には同ラジオ局が手がける学校紹介CM事業に参加している。5年生の社会科では「くらしの中の情報」をテーマにした学習項目があることから「ラジオドラマは理にかなった授業になる」との判断から応募したと、5年生のクラスを受け持つ安西学教諭は話す。
子ども達は収録当日の1カ月前からフリーアナウンサーの近藤淳子さんから発声のコツや同局のディレクターからキュー(合図)の出し方などを教わり、練習を繰り返した。「はっきり言うこと、聞いている人に内容を伝える大切さを教えてもらった」と、女子児童の一人は振り返る。
収録にかかった時間は1作品45分。練習の成果を発揮し、無事に終えると、子ども達からは安堵感が広がった。「アドバイスのおかげでうまくいった」と胸をなで下ろす子もいれば、「アナウンサーになりたいとの思いを強くした」といった声も聞かれた。
同学年を教える浅沼有里教諭によると「ラジオ劇を通じて放送局を体験し、発展的に理解し、発見する良い機会になった。また、子ども達のキャリア形成にもつながった」と、手ごたえを感じた様子。「今回は脚本をラジオ局の方に書いていただいたが、次にこういう機会があれば、脚本をつくって挑みたい」(安西教諭)との声も聞かれた。
放送は1回目が5日に流され、2回目は12日(土)午前7時35分から50分まで。『神地とお化け寺』『不知火の松』が放送される。
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4月26日
4月19日