「東洋古典で英知養って」 南町の市民勉強会が話題に
感銘をうけた東洋古典の金言、格言、箴言(しんげん)を紹介し合う「有朋会(論語老子仏典の会)」という集まりが川崎区南町で開かれ、ちょっとした話題となっている。東洋古典には混迷する時代を生き抜く知恵が説かれ、「こうした時代だからこそ耳を傾けて」と主宰者は訴える。
「幸福とのつき合い方に席し、各々三説あり。第一に惜福、第二に分福、第三に植福」(幸田露伴)、「道徳を忘れた経済は、罪悪である」(二宮尊徳)……。米山ファッションビジネス専門学校内で月に一度、日曜日の午後のひとときに開かれている集まりには、参加者が各々感銘を受けた金言、格言を発表し合う光景が見かけられる。
01年、桜蔭高校元講師で現在、米山ファッションビジネス専門学校特別顧問を務める米山高楠さん、竹内東渕さん(故人)、影山渓風さん(故人)の3人で立ち上げた。現在24人が在籍し、これまでの開催回数は130回を超える。会の名称は『論語』の「朋有り遠方より来る、亦(また)楽しからずや」に由来する。論語、老子、仏典を中心に勉強するが、それだけにとらわれない。参加者の多くが雅号(ペンネームのようなもの)を持っているのも特色だ。「キリスト教では日曜日に学校を開いています。ここはいわば、東洋古典の日曜学校のようなもの」と米山さんは語る。
会は2時間開かれ、このうち勉強の場は1時間程度。残りは近況などを報告する。そして、終了後には食事会で懇親を図る。「懇親を楽しみにしている参加者もいます」と米山さん。
年配者が多いが「様々な価値感があること教わる。視点のヒントになります」と、大江彬甫(よしお)さん。市川克己さんはこの集まりの魅力について「金言、格言を学んだ後は、得した気分になります」と語る。
震災、景気低迷と先行きが不透明ともいわれる時代だけに、「先人の教えを学んで人としての幹をつくりあげることが大切」と米山さんは力を込める。
参加費は1千円。次回の開催日、詳細は米山さん(【携帯電話】090・6301・3044)。
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5月3日
4月26日