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川崎区・幸区版 公開:2014年8月8日 エリアトップへ

観音町市民有志 慰霊碑管理 町内会へ託す 戦争風化防ぐ狙いも

公開:2014年8月8日

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慰霊碑の前に立つ千吉良さん、荻田昌昭さん、荻田昇さん(右から)
慰霊碑の前に立つ千吉良さん、荻田昌昭さん、荻田昇さん(右から)

 観音町の町内会館敷地(観音2丁目)に、太平洋戦争の戦没者慰霊碑がある。同町在住の戦没者遺族の有志が設置以来、花を手向けたり、毎年の終戦の日には供養を行ってきた。近年は高齢化の進展や戦争の風化などで、関心が低下。遺族有志は、取り組みを長く続けてもらおうと、今月15日から町内会に管理を託すことになった。

 慰霊碑は1971年(昭和46年)、戦争で夫を亡くした同町の女性たちで結成された「すみれ会」と同町内会が発起人となって設置した。

 高さ約1・8メートル、幅約2・1メートルの慰霊塔には、観音町に住んでいた43人の戦没者の名前とともに平和を願う詩文が刻まれている。

 設立当初は、すみれ会が中心となって管理を行ってきたが、現在はその子どもの世代に引き継がれている。44年(昭和19年)に西部ニューギニア戦線への出征で父親を亡くした荻田昌昭さん(75)は母親とともに慰霊碑の手入れを行う最古メンバーの1人。「戦地に行った父親たちは食べたいものが食べられなかった。かわいそうだった」という母親の言葉が忘れられない。

 昌昭さんの弟の荻田昇さん(71)によると、月に2回ほど慰霊碑に花を手向けるほか彼岸や年末にも供え物をし、毎年終戦の日には供養を行っているという。

 今の世代も高齢化が進み、参加メンバーは10人を切るまでになった。活動を継続し、戦争の風化に歯止めをかけたい――そんな願いから管理を町内会へ託すことになったという。

 千吉良(ちぎら)美宏さん(71)は「自分たちの祖先が祀られているかもしれない。関心を持ってもらいたい」と語る。

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