終戦直後、鋼管通りにあった物々交換店にヒントを得たイベント「ブッツブツ交換」が12月13日(土)に開かれる。主催する鋼管通商栄会(齋藤寿弘会長)は地域活性の第一歩にしたいと意気込む。
田島支所周辺に位置する鋼管通商栄会は高度成長時代、日本鋼管のお膝元の商店街として栄えた。最盛期には60店が加盟していたが、今では27店舗まで減った。
大型マンションの建設などで新住民が増える一方、客足は近隣の商業施設に奪われ、商店街では危機感を募らせていた。かつてのような活気を取り戻す第一歩としてイベントを企画した。地域住民とのコミュニケーションを図ることのできる内容にしようと意見を出し合う中、終戦直後、鋼管通に物々交換店があったエピソードが太陽不動産の青海和江さんから持ち上がった。「工場に向かう工員達が通勤途中に、様々なものを持ち込んでいた。ある工員が朝持ち込んだものが夕方には食用ガエルになっていた」。青海さんはそんなエピソードを披露した。
「そもそも物々交換は商売の原点。交換の名前の響きは鋼管にも通じる」と齋藤会長。イベントを通じ、商店街に好ましい印象を与える「好感」、ともに打ち解ける「交歓」にまで発展したいという期待を込め、ブッツブツ交換と命名した。
イベントは特命子ども地域アクタープロジェクトの小中学生の協力を得て実施する。
自宅にあるベビーカー、ベビー服、本、おもちゃ、ゲームなどの生活雑貨を持ち込むと、小中学生が査定しポイントが与えられる。そのポイントで焼きサンマやつきたてのもちを味わえたり、気に入った持ち込み、他の商品との交換や商店街のセール商品に使用することもできる。持ち込めるのは商品のほか、昔の鋼管通り周辺の写真やエピソードもポイントにしてくれる。持ち込むものがなければ、当日短時間の手伝いで参加できる。「食料や高価なものなど取り扱えないものもあるのでお問い合わせください」と同商店街。
商品の持ち込みは当日10時から。斎藤自転車店、太陽不動産、仙台屋の3店では事前受付も行っている。
イベントは午前10時から午後3時。雨天決行。
問い合わせは、仙台屋(【電話】044・366・7776)。
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