地場産業伝承し30年 殿町小の「ノリつけ」教室
殿町小学校(榊山英昭校長)の児童に地域住民の有志が「ノリつけ」を教える体験授業が、今年で節目の30年目を迎えた。今年の授業は12月11日に同校敷地内で行われ、4年生の児童108人が参加した。
同校のある大師地区は、明治期から昭和中期にかけてノリ養殖で栄えた地域。地場産業を伝承しようと、1985年に地域の有志が授業を始め、現在まで毎年開催している。
第1回から指導を続ける石渡美由喜さん(73)は「せっかく郷土史を学ぶのだから、実際に体験してほしいと思ったのがきっかけだった。年月を思うと感慨深い」と30年間を振り返る。その上で「道具が壊れてなくならない限りは、授業を続けたい」と抱負を語った。
同校OBで現在教育ボランティアとして同校を手伝う半谷(はんがい)拓也さん(20)は11年前にノリつけ教室に参加。「自分が教わったのと同じことを、今の子どもも体験しているのはすごい」と感慨深げに話していた。
今回参加した4年生は、生ノリを細かく刻む作業や、型にノリを流し込む「ノリすき」を順番に体験。1人2枚を仕上げた。
6枚の刃をつなげた器具「ツキボウチョウ」で生ノリを刻む作業に挑戦した伊藤達也君は「力加減が難しかったけど、楽しかった」と笑顔だった。
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4月26日
4月19日