川崎市は11月1日、2016年度「かわさきマイスター」の認定者5人(応募者15人)を発表した。うち、川崎区内の関係者は7区で最多の3人。16日には市立労働会館で式典が開かれ、認定証が手渡された。
「かわさきマイスター」は極めて優れた技術・技能を発揮し、川崎市の産業発展や市民生活の向上に貢献した人に授与される称号。後継者や若手の指導にも熱心な現役職人に対し、市内最高峰の匠として位置付けられている。
対象は市内に1年以上居住または職業に従事している人で、その職種に25年以上の従事経験を持つ40歳以上の人。認定者は、市長に委嘱された、学識経験者や有識者らで構成される委員会で決定される。
1997年度から始まった「かわさきマイスター」の認定者は今年度の授与で、累計69職種91人となった。
今回、川崎区内の関係者で認定されたのは▽山九重機工(株)(塩浜)・井武敏氏▽恒心鉄工(株)(浅野町)・秦義光氏▽国際ケーブル・シップ(株)(駅前本町)・宮永典隆氏。
井氏は「プラント設備仕上」として、42年にわたり従事。治工具仕上げ作業の分野で一級の仕上げ技能士であり、2015年度には国内で年間150人しか認定されない国の制度「現代の名工」にも認定されている。
秦氏は「製缶板金技能」として、54年にわたり従事。短時間で高精度な製品を製作できるよう工夫し、東京電力やJRなどの大企業から受注。代表取締役を務める恒心鉄工(株)で高校のインターンシップを受け入れるなど、若手の育成にも積極的に取り組んでいる。
宮永氏は「ケーブル接続技術」として、50年にわたり従事。船上にいながらも数ミクロン単位の光ファイバー海底ケーブルの接続という繊細な作業をこなす技術者。社内外・国内外を問わず、後進の育成にも携わっている。
高津・麻生で各1人
川崎区外の認定者は▽(株)写真のたなかや(高津区溝口)・鈴木克明氏(職種・写真師、従事年数51年)▽相互発條(株)(麻生区栗木)・高橋信美氏(同・バネ製造、同60年)。
今号「人物風土記」で井氏を紹介。
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