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大師念仏が市文化財指定 習俗技芸では35年ぶり

文化

掲載号:2019年2月15日号

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川崎大師引声念仏の様子
川崎大師引声念仏の様子

 川崎市教育委員会は今月8日、「川崎大師引声(いんじょう)念仏・双盤(そうばん)念仏」(保存団体:川崎大師双盤講)を川崎市重要習俗技芸に指定した。市重要習俗技芸の指定は35年ぶり。市指定の文化財は114件となった。

 市指定の文化財はこれまで川崎区に25件、幸区に6件あり、新たに一つ加わる。

 文化財指定を受け、川崎大師双盤講は保存、継承の義務が生じるが、市からはそのための助成金を受けられることになる。

 双盤念仏は鉦(かね)を叩きながら唱える念仏で、法要の中で叩く役鉦(やくがね)と、法要が行われていないときに叩く平鉦(ひらがね)がある。川崎大師双盤講では前者を「引声念仏」、後者を「双盤念仏」呼ぶ。

 川崎大師引声念仏の始まりは1834(天保5)年に第35世隆盛和尚が本堂再建をした時とされる。3月20日から22日の正御影供(しょうみえく)(弘法大師の命日、3月21日を中心に行われる法要)で本尊の大師像の御戸帳(みとちょう)といわれるのれんを開閉する際に行う。鉦は2枚で左右に分かれて叩き、中央に講元が座り、後ろに20人ほどの講員が並んで座って念仏を唱える。時間は10分ほどで、5月と9月の21日の大護摩供でも行う。

 川崎大師双盤念仏は1897(明治30)年頃、初代講元の古尾谷浅吉氏が始めた。原則、毎月第3日曜日の午後に川崎大師信徒休憩所で行う。鉦3枚と太鼓1つで14の曲目の念仏と鉦の叩きからなり、時間は40分ほど。

 市教育委員会は2015年から、双盤念仏を研究している筑波学院大学教授(当時)の坂本要氏に依頼し、調査を行った。その結果、民俗学・文化財的な価値もはっきりしており、貴重な存在であることが明らかになり、この度の指定となった。

 講元の田辺照雄さん(80)は「長年続けてきたことが認められて、素直に嬉しい」と語った。現在、講は25人で活動している。40歳代の人もいるが多くは60から80歳代と高齢で、今後は後継者を育てることが課題という。「これを機に興味を持つ人が増えてくれれば」と期待を寄せる。見学も受け付けており、希望者は、川崎大師平間寺の代表番号(【電話】044・266・3420)から川崎大師双盤講事務局(信徒会館内)を呼び出して問い合わせ。

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