川崎市は3月12日、臨海部への通勤混雑の改善に向け、連節バスの試走を川崎駅東口―水江町間で行った。周辺交通環境への影響や、交差点、バス停などでの安全性を検証し、2022年度の導入を目指す。
試走は午前に2回、午後に1回、往復約10Kmを約40分かけて行った。往路は川崎駅東口から新川通を直進し皐橋交差点を左折、川崎臨港警察署前で停車し、産業道路を越え水江町へ。復路は水江町を出発し、川崎臨港警察署前で停車。大島4丁目歩道橋の交差点を右折、労働会館前交差点を左折、富士見通りから市役所通りを進み、銀柳街入口で停車確認。川崎駅前東交差点を左折し、停留所へ戻った。市職員、警察関係者が乗車し、試走状況を確認。車載カメラや各所で撮影した外からの映像で交差点や停留所の安全性を検証した。
バスは全長約18m
連節バスは2つの車体をほろでつないだ大量輸送用で全長約18m。普通バスの定員80人に対し120人を運ぶことができる。乗車した市の担当者によると交差点のカーブなどは通常のバスに乗っている感覚と同じで意外に小回りが利いていたという。運行に当たっては拠点となるバス停を18mの車体に合わせて改修する必要があり、候補として川崎臨港警察署前が挙がる。来年度中に工事を完成させ、22年度からの導入を図る。
市の担当者によると昨年11月の調査では水江町方面のバス利用者は始発から3時間で約3千人という。2017年12月の市議会でも取り上げられ、市が運行を検討する方針を示していた。
導入後のバスの台数や一日の運行本数は現状では未定。連節バスは1台約1億円かかる。国から半額補助は出るが、事業者にとって財政的な負担は大きい。担当者は「運行にあたっては1台ということはないが、簡単に何台とは言えない」と言及。現在、路線バスとして市営バスと臨港バスが走っていることから、「順当にいけばどちらかが事業者となるだろう」との見方を示す。
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