川崎区版SDC始動
地域課題解決へ
4月26日
幸区の東小倉小学校(坂本正治校長)は7月15日、「食」に関わる「かわさきSDGsゴールドパートナー」の企業・団体を招き、5年生を対象に特別授業を行った。生活に身近な取り組みがSDGsにつながることを児童らが知り、今後の生活や学習に生かすことに期待を寄せる。
同校はSDGs17の目標を意識した、創意工夫のある委員会活動などが評価され、2021年にゴールドパートナーに認証されている。
今年、5年生(101人)は総合的な学習の時間で「わたしたちが世界のためにできること〜東小倉小11歳の視点〜」をテーマにSDGs(持続可能な開発目標)について学んでいる。
「食×SDGs」in東小倉小と銘打った今回の特別授業には9団体が参加した。
「かわさきかえるプロジェクト」のブースでは、使用済み食用油を、せっけんやバイオディーゼル燃料につくりかえる事業を紹介。学校給食で使用される食用油(米油)も回収され、給食の皿を洗う時に使われる「きなりっこ」という粉せっけんに生まれ変わっていることを知ると、児童らは驚いた様子だった。
子ども食堂の運営などを行う多摩区ソーシャルデザインセンター(SDC)は、使用する食材は、賞味期限が間近に迫って寄付されたものなどを有効利用し、食品ロスを防いでいると紹介。
授業を聞いた住友正喜さんは「家でもよく使う油をリサイクルすることが地球温暖化を防ぐことにつながることが分かった。自分達にも出来る身近な事だなと思った」と語った。
給食ロスがきっかけ
学年主任の森壽彦教諭によると、子どもが一番身近に感じる「食」からSDGsや、環境の視点を学べないかとか考えたという。自分達ができることに目を向けたときに、給食の残量を調べると、全校で約70人分くらい出ていることが分かった。同時に、他の人や企業は「食」についてどんな取り組みをしているのかという疑問が生じ、実際に聞いてみようということから、ゴールドパートナーに協力を求めた。
これまで児童らは「食」についての立場は食べる側が主だったが、食材の生産者や、作る側の視点を持ってもらいたかったという。また食べられない人がいる中での食べられる自分の立場を再確認してもらいたかったとも。
児童らは夏休みの宿題として、今回の授業をもとに、家庭や地域の「食」についてのSDGsを調べる。
現在、かわさきSDGsゴールドパートナーに認証されている市立小学校は8校。東小倉小のほか、川崎区の旭町小学校、中原区の平間小学校などが認証されている。
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4月26日
4月19日