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川崎区・幸区版 公開:2012年11月16日 エリアトップへ

放射性物質含む焼却灰 来春、浮島に埋め立てへ 保管所が満杯の見通し

公開:2012年11月16日

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現在、焼却灰が収容されている一時保管場所のコンテナ(写真=川崎市提供)
現在、焼却灰が収容されている一時保管場所のコンテナ(写真=川崎市提供)

 川崎市は6日、放射性物質が検出されたごみ焼却灰の飛灰を川崎区浮島に試験的に埋め立てると発表した。一時保管場所が満杯となるための措置。溶出を抑制するため、ゼオライトを使った処理を施すという。来年4月に埋め立てを開始したい考え。

 昨年3月に福島第一原発の事故が発生して以降、市内のごみ焼却灰と下水汚泥焼却灰から放射性物質が検出されている。昨年5月には下水汚泥焼却灰から最大で1キロあたり1万3200ベクレルを検出し、ごみ焼却の飛灰(ばいじん/集じん器で捕集した排ガスに含まれるダスト)からは昨年7月に1キロあたり2530ベクレルを検出した。

 市はこれまで、ごみの焼却で発生した主灰(燃え殻)は海面埋め立てしてきたが、放射性物質が濃縮される飛灰と下水汚泥焼却灰は浮島に一時保管してきた。市は一時保管場所の拡張を進めてきたが、両方合わせて1日42トンのペースで焼却灰が増えるため、来年3月で満杯になる見通しとなった。

 こうした状況を受けて市は埋め立てに踏み切る。ごみ焼却施設で発生した飛灰に、セシウムを吸着させるゼオライトを添加し、溶出を抑制する対策を施す。下水汚泥焼却灰は水中で安定化を図るために固化する方針で、有識者委員会の検討を踏まえて実施するという。

 市は埋立地の内水濃度について、国の基準の目安値1リットルあたり75ベクレルに対し、1リットルあたり10ベクレルという独自の基準も設定する。

 下水汚泥焼却灰の処理を巡っては、横浜市が埋め立てする方針から一転、「凍結する」と発表した。住民や港湾、漁業関係者の反発を受けて発表からわずか5日で方針転換を図った経緯がある。

 市環境局では「議会で説明して論議していく。今後、関係団体や地元住民に説明していきたい。具体的にはこれから検討する」としている。

 ただ、市民からの意見や要望を受け付けるパブリックコメントは実施しないとしている。
 

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