川崎市定期能 来月100回の節目 若い層の取り込みが課題
日進町の川崎能楽堂で開催されている「川崎市定期能」が12月14日(土)の公演で100回目を迎える。固定ファンの獲得には一定の成果を見せる一方、主に40代以下の取り込みが今後の課題だという。
1986年から始まった川崎市定期能は、27年にわたり「日本の伝統芸能の伝承」を目的に主に年3回の割合で開催されている。
公演には能楽界を代表する梅若玄祥さん(観世流梅若会)や人間国宝の宝生閑さん(宝生流ワキ方)など、第一線の演者が立つ。4千〜5千円と手ごろな入場料で、これまでのべ2万人が来場しているという。
足しげく通うファンの一人は「一公演内でさまざまな流派の演目を見ることができることが魅力」と話す。また能楽堂の一般的な席数は400〜500席だが、川崎能楽堂は140席程と小規模なので、演者との距離が近く臨場感たっぷりに見ることができるのも特徴だ。
川崎能楽堂を管理する市文化財団によると「固定ファンの獲得には一定の成果をあげたものの、40代以下の取り込みが今後の課題になっている」と話す。
来場者拡大に向けては、事前に演目の世界観や登場人物などを予習し、楽しみながら見てもらえる事前講座を5年前から実施。そうした取り組みの成果もあり、現在では、少しずつ若い層も増えているという。
同文化財団では、今後も演目で使用している衣装の試着や実技体験なども実施しながら定期能の来場者にもつなげ、すそ野拡大を図っていきたいとしている。
14日に記念公演
12月14日に100回記念公演が川崎能楽堂で開かれる。公演には梅若玄祥さんや角当直隆さん(観世流梅若会)、三宅右近さん(和泉流)などが出演。一部午後1時から、二部午後3時30分から。各部5000円(全席指定)。
12月7日(土)には予備知識を学ぶ事前講座を同能楽堂で開催する。時間は午後1時から。参加費500円(チケット購入者無料)。
チケット購入は、川崎能楽堂に直接か電話(【電話】044・222・7995)で。
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