川崎市 生物多様性戦略を公表 都市部でのかかわり方示す
川崎市はこのほど、「(仮称)生物多様性かわさき戦略〜人と生き物つながりプラン(案)」を公表した。同様の戦略が全国の自治体で進むなか、都市化が進む地域で人と生き物とのかかわり方を示した点に特徴がある。
戦略の計画期間は14年から20年まで。川崎市は11年に有識者会議(座長=涌井史郎東京都市大学教授)を設置し、生物多様性に関する現状や課題を報告書に取りまとめた。12年に環境審議会に基本的な考え方を諮問した経緯を経て、今回の戦略を発表した。
現状分析によると、市内には丘陵地や多摩川といったまとまった生息・生育環境があるものの、住宅や工業用地に再生された緑や水辺が生き物の生息・生育を支えていると分析。人がかかわることで成り立つ自然環境の重要性を示した。
今回の戦略案では、地域の特性を踏まえて6つに区分した「生態系エリア」を設定。基本理念に「多様な緑と水 人や生き物がつながり 都市と自然が共生するまち かわさき」を掲げ、7項目のリーディング・プロジェクトを示した。
具体的には、環境への配慮の意識を広める取り組みとして、地域の自然を再発見するツアーの実施や生物多様性に配慮した活動ガイドラインづくりなどを盛り込んだ。また、ネットを活用して市民から生き物に関する情報を収集する「(仮称)川崎生き物マップの運用」や生物多様性指標づくり、生物学習教材の作成など様々なプロジェクトも示した。
川崎市はこの戦略案について市民からの意見を受け付けるパブリックコメントを2月13日まで実施する。戦略案は各区役所の閲覧コーナーや市のホームページなどで閲覧できる。
問い合わせは市環境局環境調整課(【電話】044・200・3720)。
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5月3日
4月26日