神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
川崎区・幸区版 公開:2015年5月15日 エリアトップへ

子どもの虐待経験 気付く大人の割合低調 意識調査で明らかに

社会

公開:2015年5月15日

  • LINE
  • hatena

 子どもの10%から15%は何らかの虐待を受けた経験がある一方、それに気付く大人の割合は低い――。そんな実態が川崎市のまとめた「第5回子どもの権利に関する実態・意識調査報告書」で明らかになった。

 調査は、アンケートとヒアリングで行われ、このうちアンケート調査は昨年3月に11歳から17歳までの子ども2100人、18歳以上900人、市立施設や学校の職員500人の計3500人を無作為抽出し、郵送で実施。このうち1296件の回答(回収率37・0%)があった。ヒアリング調査は昨年7月から9月にかけて児童養護施設などに入所している11歳から17歳までの子どもら7施設27人を対象に行われた。

 子どもの生活実態を問う設問で「大人から叩かれたり、殴られたりした」と回答した子どもの割合は「される」「ときどきされる」あわせて9・2%だった。年齢別では小学生世代のほうが中・高生世代より回答する割合が高かった。

 一方、大人に対しては「子どもが保育園・幼稚園・学校で先生から殴られたりしたことに気付いたり、聞いたりする」ことを聞いた。「ある」「ときどきある」と回答した割合は5・6%で「気付かない」と回答したのは約80%に達した。

 「心を傷つけられる言葉をいわれる」との設問で「いわれる」「ときどきいわれる」と回答した子どもはあわせて15・0%だった。これに対して「気付いたり聞いたりする」大人は「ある」「ときどきある」あわせて8・4%で気付かないと回答した割合は約74%だった。

子どもの不安は学校の勉強・宿題

 「子どもが疲れたり、不安に思うことについて」は全ての世代で最も多い回答が「学校の勉強・宿題」だった。40%の小学生が回答したのに比べ、中高生は約60%と高かった。

 また、中・高校生は「クラブ活動・部活動」や「友達・先輩との関係」を挙げる割合が高いことも判明した。「いじめや嫌がらせ、シカト(無視)」 で悩む割合は小・中学生が各約15%、高校生約5%だった一方、「子どものいじめに気付いた」と回答した大人の割合は9・7%だった。

キーは職員

 調査の中で子どもへの虐待やいじめの気づきのキーを握るのが職員だということも判明した。「大人から叩かれたり、殴られたりした」設問では気づいたり、聞いたりしたと回答した職員は約6割に達した。また、心を傷つけられる言葉をいわれることに気付く割合は約45%、いじめ等の気付きでは学校関係では約70%、施設関係では約60%が気付いたと回答した。

川崎区・幸区版のトップニュース最新6

女性議員16人が連携

川崎市議会

女性議員16人が連携

課題共有し、政策提案へ

5月3日

「想定超」の4万7000人

川崎市健康アプリ

「想定超」の4万7000人

企業活動、口コミで拡大

5月3日

川崎区版SDC始動

川崎区版SDC始動

地域課題解決へ

4月26日

多摩川に「モトスマリモ」

国内2例目

多摩川に「モトスマリモ」

河原の石から数年で発生

4月26日

歌で市制100年盛り上げ

地元演歌歌手吉村明紘さん

歌で市制100年盛り上げ

新曲『KAWASAKI』で

4月19日

かこさんのプレート披露

幸区

かこさんのプレート披露

ゆかりの公園で活動紹介

4月19日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 12月8日0:00更新

  • 8月4日0:00更新

  • 4月28日0:00更新

川崎区・幸区版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

川崎区・幸区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年5月3日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook