神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
川崎区・幸区版 公開:2022年2月4日 エリアトップへ

鹿島田在住佐藤さん 「一人SDGs」実践中 手作り給水スポット設置

社会

公開:2022年2月4日

  • LINE
  • hatena
給水スポットと佐藤さん(上)手作りプレート(左下)鳥型ハンドルの蛇口
給水スポットと佐藤さん(上)手作りプレート(左下)鳥型ハンドルの蛇口

 幸区鹿島田在住の佐藤好行さん(68)が「一人でできるSDGs(持続可能な開発目標)」を掲げ、昨年11月、自宅前に誰でも自由に使える給水スポットを設置した。企業や団体などの取り組みが注目されがちだが、佐藤さんは「一人ひとりの小さな活動の積み重ねも、SDGsの実現につながる」と強調する。

 環境汚染や貧困問題などの課題を2030年までに解決しようと、国連が掲げた17の目標、SDGs。若い頃から海が好きだった佐藤さんは環境問題に関心があり、プラスチックごみが海を汚染している現状を憂う。マイボトルを持つ人が増えて、ペットボトルが減少すれば、「目標14番、海の豊かさを守ろう」につながると考え、給水スポットを設置した。設備は佐藤さんの手作り。ネットショップでホースや蛇口などを購入し、プレートもオリジナルで作り、かかった費用は1万円弱。玄関前のウイスキー樽の鉢の上に作成し、「利用するとき、絶対に水がこぼれるから、植物に水やりする手間が省けて一石二鳥」と笑う。佐藤さんの自宅は鹿島田駅と新川崎駅の中間に位置し、飲食店が並ぶ人通りの多い道に面しており、「夏には多くの人に使ってもらえるのでは」と期待する。

住みやすい町づくりを

 20代の頃、毎週末、三浦半島の油壷へ素潜りに出かけていた。そこでいつもごみ拾いをしていた「赤ふんどしのおじさん」が環境問題に関心を持った原点。歳をとったらこういう活動をしようと漠然と思ったそうだ。3、4年前からは週に1度、新川崎駅と鹿島田1丁目公園でたばこの吸い殻拾いも行う。たばこの吸い殻は雨などで流され、下水溝を経て、河川から海へと流れる。「陸での活動も、海を守ることになる」と意気込む。吸い殻拾いをしていて、同様にごみ拾いをする人がいることに気付いた。声を掛けることにためらっていたが、最近、駅前での活動中に、見知らぬ人に「おはようございます」とあいさつされ、気軽に声を掛ければいいんだと分かった。「ごみ拾いを通じた横のつながりを作りたい」とも話す。町内会の清掃委員にも立候補するつもりだ。

 佐藤さんは「目標11番、住み続けられるまちづくりを」をテーマに掲げる、NPO法人鹿島田・新川崎まちづくりの会のメンバーでもある。同会が市のSDGsパートナーだったことが縁で、東小倉小学校のSDGsの授業に招かれた。「ごみを捨てたくなるようなごみ箱」など、子どもならではの発想に感銘を受けた。「SDGsをきっかけに地域の輪が広がれば、住みやすい町づくりにつながるんじゃないかな」と期待をする。

川崎区・幸区版のトップニュース最新6

川崎区版SDC始動

川崎区版SDC始動

地域課題解決へ

4月26日

多摩川に「モトスマリモ」

国内2例目

多摩川に「モトスマリモ」

河原の石から数年で発生

4月26日

歌で市制100年盛り上げ

地元演歌歌手吉村明紘さん

歌で市制100年盛り上げ

新曲『KAWASAKI』で

4月19日

かこさんのプレート披露

幸区

かこさんのプレート披露

ゆかりの公園で活動紹介

4月19日

仲間と歌いつなぐエール

能登半島地震復興ソング

仲間と歌いつなぐエール

市長や市議も「個人」で参加

4月12日

誘客拡大のヒント探る

川崎商議所

誘客拡大のヒント探る

スポーツ、観光事業者が意見交換

4月12日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 12月8日0:00更新

  • 8月4日0:00更新

  • 4月28日0:00更新

川崎区・幸区版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

川崎区・幸区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月30日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook