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苦節乗り越え100年 2月10日、相模里神楽垣澤社中が記念公演

文化

公開:2013年2月8日

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熱が入る面芝居「絵本太功記九段目」の稽古
熱が入る面芝居「絵本太功記九段目」の稽古

 厚木市指定無形民俗文化財の相模里神楽垣澤社中(垣澤勉三代目家元・66歳)の創設100周年を記念した公演が2月10日、厚木市文化会館小ホールで催される。開場は昼12時30分、開演は午後1時。入場無料。

 当日は、ワークショップ受講生の「寿式三人三番叟」で幕開け。社中15人が、「相模里神楽」の神話に基づく仮面演劇「八幡誕生」と、面をつけせりふを発して演じる面芝居「絵本太功記九段目」を上演する。また、社中のひとりで家元の娘・瑞貴さんが指導を受けている縁で、ゲストに埼玉県越生里神楽保存会を迎える。

 同社中が舞う里神楽は、1790年に江戸で公演された京都の壬生狂言の影響を受けて、厚木に伝わった伝統芸能。神代神楽とも呼ばれ、日本の神話(日本書紀、古事記)を題材にしている。面をつけて言葉はほとんど使わずに、身振り手振りだけで演技する仮面黙劇だけでなく、歌舞伎や世話物を題材に、せりふを自由に発する面芝居も取り入れた珍しい流派だ。現在、県下に7社中ある。

 垣澤社中は、1912年、現家元の祖父・鹿造さんが創設。1987年、二代目常蔵さんの逝去に伴い、垣澤家元が三代目を受け継いだ。1971年、厚木市指定無形民俗文化財を受けたことが転換期だったと垣澤家元。このとき「存続できるのではないかと思った。後世に残していかなければ」と気持ちが前向きになっていったという。当時、社中は4〜5人までに落ち込み「大変な時期だった」と垣澤家元は振り返るが、「神楽を続けることは先祖の供養をすることなのだ」と二代目常蔵さんが日ごろから口にしていた”父の言葉”に気持ちを奮い立たせてきた。

 その後、地域に貢献しようと公民館まつりやワークショップを企画。また、小中学校で体験学習を開き、民俗芸能の在り方を教えたことも。ワークショップでは「実際にやってみて初めて良さや難しさが分かった」と声をかけてもらえたときは継続して良かったと思えたそうだ。2007年、韓国で開いた初めての海外公演が印象に残っている出来事で今に生きているとも。

 垣澤家元は「100年間続けてくることができ、協力してくれた人に感謝している。これからの5年間が大事。馴染みがなくても、厚木にある民俗芸能を見ていただけたら」と話した。社中は、70歳前後が3分の2で、後継者不足が最大の悩みの種。先人の想いを受け継ぎ、新たな第一歩となる記念公演が幕を開ける。この公演が次世代へつなぐ架け橋となるか。
 

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