世界最大規模のジュニアゴルフプログラムとして知られるNPO「ザ・ファースト・ティ」の日本支部が設立され、愛川町三増の大相模カントリークラブとASCゴルフ練習場を拠点に、5月から本格的な活動を開始している。
ザ・ファースト・ティは、1997年にアメリカで誕生した。競技者を育成するだけでなく、ゴルフを通して子どもの健全育成を目指す活動を続けている。
現在はオーストラリアやニュージーランド、カナダなど全世界に200以上の支部を展開、700カ所以上の施設で参加した子どもの数は累計1000万人を超える。アメリカでは参加者からプロゴルファーも誕生しているという。
このザ・ファースト・ティのプログラムを日本でも展開するため、運営団体としてNPO法人ファーストピースが2011年4月から活動を開始。日本の初拠点として協力してくれるゴルフコースを探したところ、大相模カントリークラブの高橋正孝代表取締役社長が快諾。4年間の準備期間を経て、今年4月にトライアルの教室が開催された。
4月30日には、ファーストピースから「ザ・ファースト・ティ・オブ・ジャパン」に名称を変更し、5月から本格的なレッスンがスタートした。
人格形成に重点
レッスンはゴルフ経験の有無を問わず、小学生以上で17歳までなら誰でも入会できる。入会金はないが、1回の参加費は2千円。同クラブと同練習場で原則土曜日、ほぼ毎週練習が行われている。
指導はファースト・ティのライセンスコーチとボランティアコーチが担当。プレーだけでなく、練習後の振り返りなどでも子どもたちが「尊敬」や「責任」などを意識するように指導プログラムが工夫されているという。
元厚木北高校ゴルフ部顧問の古屋浩氏もボランティアコーチとして参加しており、6月6日に同練習場で行われたレッスンでは小中学生8人がパッティングの指導を受けた。障害物が置かれたグリーン上で「障害物に当てないコースで、次の一打のことも考えた場所にボールを止めるように」など、一人ひとりの技量にあわせた指導が行われた。
日本の拠点は現在愛川町のみだが、今後は国内12コースで参加者1万人を目指す。日本支部事業責任者の森明彦氏は「ぜひ多くの皆様に参加していただければ」と話す。
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