慶応元年(1865年)。坂本龍馬や西郷隆盛が登場した江戸末期に、厚木町にある人形の岩崎は創業し、今年で150年目。同店のいまを支える5代目の岩崎将義さん(55)、息子で6代目の貴嗣(たかつぐ)さん(25)に成り立ちを聞いた。
同店は、ひな人形や五月人形といった節句人形、破魔弓などを扱う人形専門店として厚木で創業。関東大震災を機に、今の場所に店を構えた。繁忙期は11月から5月まで。かつては繁忙期以外に、八百屋や婦人服販売をしていた時期もあったという。
店頭に並ぶのは、職人による作りが確かな品ばかり。衣装着職人の経験を持つ将義さんの、作り手目線の目利きによるもので、販売は店頭のみ。「実物をじっくり選んでほしい」という思いからだ。古くから節句人形は、災いから子を守る身代わりとして、健やかな成長を願う親の愛情から飾られたと言われる。時代とともに家族や住まいの形が変わり、人形のニーズは減りつつあるという。「節句は家族行事として思い出に残りやすく、親への感謝や礼儀を学ぶ側面も。そんな思いも込めて人形を飾ってもらえたら」と将義さん。
150年を迎え、将義さんは「先代が培ってきたことに時代に沿った感覚を取り入れてきて、店の特徴になったかな」と振り返る。「でもそれは自分のやり方でしかない。全て任せるわけではないが、息子には失敗を恐れず新しい感覚を取り入れていってほしい」と期待を寄せる。
同店は昨年4月に火災の被害を受け、店舗を全面リニューアル。今年1月から営業を再開し、この機に貴嗣さんが入社。将義さんと共に仕入れに携わるなど、経験を積む毎日を送る。貴嗣さんは「良いものは残しつつ、若い僕だからこその目線を生かしていきたいですね」と笑顔で話した。
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