神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

申年地名探訪 猿ケ島に「猿塚(さるつか)」 郷土ゆかりの俳人を訪ねて

文化

公開:2016年1月1日

  • X
  • LINE
  • hatena
本立寺にある句碑・猿塚
本立寺にある句碑・猿塚

 2016年は申年。厚木でサルといえば「猿ケ島」。この地に、申年に建てられ、正月の猿を詠んだ、さる俳人の句碑があるのをご存じだろうか。

 猿ケ島在住の松田則康氏からそんな話を聞き、猿ケ島の北部、本立寺(松西真隆住職)へ向かった。同寺の参道脇にある句碑は、その名もずばり猿塚(さるつか)。書かれているのは、「年々(としどし)や 猿にきせたる さるの面(めん)」という句。

 正月の芸能のひとつ、猿回しで猿が猿のお面を着けている様子を見て「年が明けても人間そのものは変わらない」という意が込められているという。詠者は松尾芭蕉だが、碑を建てたのは江戸時代中期の猿ケ島村に住んでいた、五柏園(ごはくえん)丈水(1717〜1808)という俳人。「申年」の天明8年(1788年)に、弟子とともに建立した。松西住職によれば「市内にある他の芭蕉の句碑とともに時々見に来られる方もいらっしゃいますね」という。

 「厚木市史」や「あつぎ子ども風土記」などによれば、丈水は猿ケ島村の名主で、本名は大塚六左衛門武嘉。相模国から武蔵国にかけ、数百人の門人を抱えていた。小林一茶とも交流があったという。

 芭蕉を尊敬し、本立寺の他にも八菅山や江の島に芭蕉の句碑を建てた。猿塚完成とともに発表した一門の句集『猿墳(さるつか)集』の冒頭には、自身の70歳を機に、この地にも芭蕉の俳諧理念は変わらず根付いていることを示すために石碑と句集を作成したことが書かれている。

 昔から洪水に悩まされてきた猿ケ島。苦難の歴史の中でも、そこには文化の香りが息づいていた。

厚木・愛川・清川版のトップニュース最新6

市が子ども向けマップ

カーボンニュートラル

市が子ども向けマップ

「実現には共有必要」

4月26日

買い物弱者へ移動販売

(株)いなげや

買い物弱者へ移動販売

見守りで愛川町と協定

4月26日

健康増進に民間の力

清川村

健康増進に民間の力

地域活性化企業人受入れ

4月19日

公共施設2カ所を木質化

厚木市

公共施設2カ所を木質化

間伐材利用の促進を図る

4月19日

新たな歴史をスタート

厚木王子高等学校

新たな歴史をスタート

校章も発表

4月12日

市の支援で運行移管

コミュニティバス「森の里ぐるっと」

市の支援で運行移管

新車両も導入

4月12日

愛甲石田駅近く家族葬専用式場「ゆかりえ」

家族葬から樹木葬。友引の日に無料相談会を開催しています。

https://www.fujimishikiten.co.jp/hall/yukarieaikouishida/

愛甲石田駅近く家族葬専用式場「ゆかりえ」

家族葬から樹木葬。友引の日に無料相談会を開催しています。

https://www.fujimishikiten.co.jp/hall/yukarieaikouishida/

<PR>

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月26日0:00更新

  • 4月19日0:00更新

  • 3月22日0:00更新

厚木・愛川・清川版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

厚木・愛川・清川版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月27日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook