市内上荻野の福祉施設・厚木精華園(平嶺一昭園長)。4月26日に訪れると園内の整髪室では、3人の理容師が手際よく入所者の髪を散髪していた。「もう少しで終わりますからね」。一人ひとりに声をかけながら次々に終えていく。
散髪ボランティアは、厚木市、海老名市、座間市、愛川町、清川村からなる、神奈川県理容生活衛生同業組合厚木支部(高橋寛支部長・会員数154)のメンバー。毎月3人一組で同園へ出向いており、この日は、江尻宏さん、中村晃さん、霜島仁さんの3人が、約30人の入所者を散髪した。
この奉仕活動が始まったのは、1996年。同組合に散髪の依頼があったことをきっかけに、20年に渡り続けられている。当初は役員が交代で担当していたが、現在は青年部のメンバーをはじめ、会員店舗の若手の従業員らが交代で出向く。「長年やっていると、一人ひとりの特徴も覚えてきます。それに合わせて、髪を切っていますね」と江尻さんは話す。同園の平嶺園長は「長年のお付き合いで、入所者の人柄も熟知されています。一人ひとりに合わせて散髪していただいていますので、大変ありがたいです」と感謝の言葉を口にする。
継続の理由は何か。高橋支部長は「快く、皆が行ってくれることと、組織としてボランティアの意識が根付いていること」と話す。
組織全体で社会に貢献
同組合は、全国理容生活衛生同業組合連合会(大森利夫理事長)の下部組織。全国組織としても、過去の震災時には被災地へ散髪に赴くなど、社会貢献活動を数多く行ってきた。県組織においても、神奈川県と帰宅困難者支援に関する協定を結んでいるほか、受動喫煙防止条例が制定された際には、ステッカーを3000枚ほど配布した。厚木支部も昨年、県美容業生活衛生同業組合厚木支部、県クリーニング生活衛生同業組合厚木支部と協力し、厚木市と自殺予防に関する協定を結んでいる。
「理容組合は、仲間意識の強い組織であり、いろいろなところでチャリティー活動をしています。これからも、もっと協力的に、社会に貢献していきたいです」と高橋支部長は話す。「やっぱり、世の中の役に立つことをしていかないと。人間、最後はそこですからね」と締めくくった。
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