自然災害に見舞われた平成――。自助の大切さを改めて確認する防災研修会が1月19日、文化会館で行われ約600人が参加した。これは市民一人ひとりの防災・危機管理意識を高め、防災知識を学ぶことを目的に厚木市自主防災隊連絡協議会(神保忠男会長)と厚木市が主催したもの。
講演を行ったのは、都市防災研究の第一人者・中林一樹さん(首都大学東京・都立大学名誉教授)。講演テーマは「首都直下地震に備える―自助なくして共助なし」。中林さんは、スライドを使いながら阪神・淡路大震災や東日本大震災などの近年の災害の被害状況、避難場所や避難所の役割、自助の重要性を講演。参加者らはわかりやすい説明と説得力のある事例に、身を乗り出すようにして聞き入っていた。
中林さんは講演冒頭で、大震災時の直接死者数と関連死者数(避難所などでの死者)に触れ、「避難所などでの死者は共助によってしか救えない、そのためにも避難所の運営方法は重要」と話した。
また、都心南部直下地震が起きた場合の厚木の被害は全壊2370棟、全焼910棟、死者110人になり、さらに厚木直下地震の場合には数倍以上の被害に達すると想定。命と体を守る「住」の確保として「直下地震対策の基本は自宅の耐震化と家具の固定ができていたかが天と地の格差となる」と力説。
震災対策の基本としては「自助の実践が”共助”を可能にする。災害に強い街は”共助の街”ではなく、”自助の街”。街の全員が自助に取り組んでいる街が災害に強い街であり、共助につながり、そして公助を有効にする」と力を込めた。
講演後、本紙の取材に神保会長は「この講演から得た具体的な提案を、行政と連携して地域防災力の向上に向けて取り組みたい」と話した。
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