愛川町立半原小学校で4月15日、2年生児童が和紙の原料である楮(こうぞ)の苗を校内の農園に植えた。3年後には収穫を行い、愛川の伝統技法で手漉き和紙を作り自分たちの卒業証書にする。
糸の町という印象が強い愛川町だが、現在の角田にある海底(おぞこ)地区は、かつて手漉き和紙の生産が盛んな和紙の里だった。
県内で残る貴重な手漉き和紙「海底和紙」として、現在も一般財団法人繊維産業会が伝統を守っている。
町内の半原小学校や田代小学校、高峰小学校では、この海底和紙を使った卒業証書を6年生に渡しており、冬に半原の繊維会館で児童が自分の和紙を漉く。
この日は、楮から和紙を作る方法について解説を聞いた後、児童が2人1組となって楮の苗34本を植えた。
数十cmの苗木は、約3年で大人の背丈以上まで成長し、枝を収穫して和紙作りに使われる。順調に生育が進めば、児童たちは自分の手で植えた楮から作った和紙の卒業証書を受け取る。
楮の木の生育は早く、一度枝を切っても再び伸びて収穫できるようになるという。児童の佐藤結花さんは「楽しかった。早く大きくなった木から紙を作りたい」と笑顔で話した。同校の芦澤治校長は「愛川町の伝統文化が継承されていくことは、とても大切なこと。繊維産業会の皆さんのご協力に感謝しています」と話す。
同会の篠崎俊二理事長は「デジタル化が進む今、和紙作りは貴重な経験です。児童の皆さんには愛川町の伝統と文化を学んでもらえたらうれしいです」と話した。
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