交通混雑が課題となっている国道246号線水引交差点付近の、バス路線の交通混雑解消や駅周辺へのアクセス性の向上を目指し、厚木市は今年4月から県立厚木高校と共同で実証実験を開始する。3月15日にはそれに先立ちプレゼンテーションが行われた。
国道246号線水引交差点付近は、複数の道路が合流するため、構造上交通量が多くなりがちで頻繁に渋滞が発生。移動にかなり時間が掛かっている現状がある。
また、バスの到着時刻が読めないため、途中でバスを降りて歩く人も散見されるという。
厚木市では、同交差点付近のバス路線の交通混雑の解消や本厚木駅周辺地区へのアクセス性の向上を図るため、今年4月から同交差点を通学路として実際に利用している生徒が多数在籍する県立厚木高校と共同で実証実験を行うことを決めた。
同校は文部科学省から「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」に指定されており、その取り組みの一環となる。
実施に当たり3月15日、同窓生でもある石塚修副市長が同校体育館で1年生にプレゼンテーションを行った。
歩行者の影響も検証
同実証実験は、車だけではなく歩行者の行動変容による交通混雑緩和に対する影響や、社会的な課題に対する解決策の効果を検証し、中心市街地へのアクセス性の向上、交通混雑の緩和や路線バスの定時性および速達性の向上を図ることを目的としている。
交通混雑解消に向け、同校生徒の通学経路の変更などによる歩行者導線の影響調査を実施するとともに、地域課題を地元の高校生と共有。生徒の新たなアイデアなどの実現の可能性、得られる効果などを共同で検証することで、自身の交通行動の変容に向けた機運の醸成を目指すという。
最終的にSSHに参加する生徒が中心となり、実証実験による効果について発表する予定だ。
実験に参加する生徒の一人は、「普段自転車通学で水引交差点を通っている。通学経路を少し変えれば、混雑している状況にも変化が起きると思う。企画としておもしろいと感じた」とコメント。
石塚副市長は、「渋滞は経済の損失や環境への負荷が増える。解消に向けて実証実験を進めていくので、厚木高校の皆さんにも協力をお願いしたい」と話した。
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