タウンニュース厚木版元旦号で掲載した、新春市長インタビューの続きを紹介します。小林常良厚木市長に昨年の振り返りと、4月からの新年度予算編成などについてうかがいました。
――2015年を振り返って、どのような1年でしたでしょうか。
「私個人にとっては、選挙のあった厳しい年でした。たくさんの皆さまからの信託を受け、4年間の市政の舵取りをお任せいただいた責任を改めて痛感しています。いまは、皆さまにお約束した政策の実現に向け、全力で日々の仕事に打ち込んでいます。
厚木市としては、新しい市立病院の第1期工事が遂に完成し、3月に病院機能の7割をオープンできた喜ばしい年となりました。最先端のがん治療を提供するため市内唯一となる放射線治療装置を備えたほか、大動脈瘤や脳動脈瘤に対応するハイブリッド手術室、重症患者向けのICU(集中治療室)、CCU(冠動脈疾患集中治療室)などを導入。4月1日からは、診療科目も15科目から27科目に増やし、県央の核となる2次医療機関として市民の命と健康を守るための機能を強化しました。
また、2月に市制施行60周年を迎え、「げんき!きらめき!だいすき!あつぎ60」をキャッチフレーズにさまざまな記念事業を展開してきました。10月に開催した17年ぶりとなる大相撲厚木場所では、2500人の皆さんに地方巡業ならではの趣向を凝らした催しや、迫力ある力士たちのぶつかり稽古をお楽しみいただきました。9月にはブラスジャンボリーin厚木を開催し、300人の音楽愛好家が心を一つにした演奏で文字通り音の魅力を楽しみました。そのほかにも、ギネス世界記録へ挑戦したおんぶリレーやブレイブボードリレー、60イニングを戦うマラソン野球・ソフトボール、リレーマラソンなどを催し、本当にたくさんの皆さまにご参加をいただきました。みんなで市制60周年を祝えたことは、厚木市がこれから70年、80年、100年と発展し続けるための大きな弾みとなります。これからも「みんなでつくろう元気なあつぎ」をスローガンに、市民の皆さまと一緒に歩んでいきたいと思います」
こどもの森公園3月オープン
――4月からはじまる新年度に向けて、現段階での予算編成や市税収入の見通しはいかがでしょうか。新規事業の予定や重点施策はありますか。
「歳入の根幹となる市税収入については、法人市民税の一部が国有化される影響で、2015年に比べて大幅な減収が見込まれています。固定資産税は増額となる見込みですが、不足する財源の確保に向けて行財政改革や企業誘致などに積極的に取り組むとともに国庫補助金のさらなる獲得に努めなければならないと考えています。
来年度の施策につきましては、本年度からスタートした「あつぎ元気プラン」第2期基本計画を着実に進め、将来都市像である「元気あふれる創造性豊かな協働・交流都市 あつぎ」の実現を引き続き目指してまいります。
また、少子高齢社会における人口減少に歯止めを掛けるため、国が示す地方創生の一環である厚木版「人口ビジョン・総合戦略」が間もなく策定されます。将来にわたる人口動向を基に、雇用創出、地方移住、結婚・出産・子育て、地域づくりなどの施策を進め、「元気なあつぎ」の創造につなげていきたいと思います。
3月12日には、荻野運動公園北側に整備を進めている「あつぎこどもの森公園」がグランドオープンを迎えます。森林をそのまま残した豊かな環境の中には、共に日本一の長さを誇るグリッサンド(超高分子量ポリエチレン製)滑り台(106m)と観察トレイル(745m)を整備。復元した田んぼや畑での「農業体験」や生き物観察などの「自然体験」などを通じ、子どもたちの豊かな創造性を育んでいきます。
また、病院機能の7割がオープンした市立病院は、診療を続けながら病棟や駐車場の整備を進め、2017年春のグランドオープンを目指しています。そのほか、2017年6月に先行エリア(5・3ha)で企業の操業開始を予定している森の里東土地区画整理事業、本厚木駅南口再開発やバスセンター周辺の中町2-2地区の開発など中心市街地のまちづくりも着実に進めてまいります」
(インタビューの続き「厚木市の都市構想について」は15日号で掲載します)
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