アメリカ機械学会(=ASME)による、「ザ ウィリアム・F・ミリケン インバイテッド レクチャー アワード」に、神奈川工科大学の安部正人名誉教授(75)がこのほど選ばれた。この賞は日本人で初、世界で6番目の受賞となる。
この賞は、自動車の運動性能や制御について、世界で顕著な功績を残した人に毎年贈られる。安部名誉教授は、8月27日にカナダのケベックで行われたASMEの設計工学関連の国際合同会議で、受賞とともに記念講演を行った。
安部名誉教授の研究内容は、自動車をプロのように運転できるサポートシステムの構築。プロドライバーがどのようなハンドルさばき、ブレーキ・アクセルワークをしているか分析し、一元数値化した。この研究に注目した自動車メーカーのマツダ(株)と共同開発で「Gベクタリングコントロール」として実用化させた。現在ロードスター以外すべての車種に採用されている。これらの研究開発が大学で行われたこと、自動車メーカーに取り入れられ販売に至ったことが評価された。
安部名誉教授は、1980年から同大学の自動車システム開発工学科で教壇に立つ。4年前に名誉教授となった今も、キャンパスに通い研究に没頭している。安部名誉教授は「長く研究を続けてきた本学・学科に授与されたものと思っている。これからも教育や研究のサポートができれば」と感謝の気持ちを語った。
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