ロックバンド「Dr.DOWNER」の中心メンバー。ミュージシャンとしても多彩に活動する 猪股 ヨウスケさん 秋谷出身 32歳
ロックを叫べば何かが起こる
○…三浦半島発、を打ち出すロックバンド「Dr.DOWNER」でフロントマンを務める。担当するパートはギター&ボーカル。まさにバンドの顔役だ。メンバーを紹介する宣伝用の写真ではスカジャンを羽織って記念艦「三笠」の砲台を背にポーズを決める。「横須賀・三浦半島とロックって、明確な定義は存在しないけど、自分の中でのイメージは『寛容さ』」。基地も外国人も街の中に自然に溶け込んでいる。「そんな空気感を音楽として届けたい」
○…中学生の時、父親からギターとサーフボードの両方を与えられた。選んだのは音楽の道。バンド活動にのめり込み、ドブ板通りに今もあるライブハウス「かぼちゃ屋」を中心にステージに立ち、デモ音源をカセットテープに吹き込んで手売り。横浜横須賀界隈で人気を集めていった。
○…メインのバンドとは別に組むインストバンド「PHONO TONES」ではベースを弾く。先ごろは日本最大級の音楽イベントと形容される「FUJI ROCK FESTIVAL」に初出演。3000人の聴衆を前に大成功のステージとなった。「緊張を覚悟していたが、驚くほどの平常心で臨めたのが自分でも不思議」。ソロとしては弾き語りのライブも数々こなし、ミュージシャンとしての地歩を固めつつある。
○…「レインボー」というバンド初期の代表曲にこんな一節がある。「ロックンロールを叫んでも何も変わらない─」。真意をたずねてみると「音楽家の仕事は形がないもので、実際にモノを生み出す職人さんには敵わないじゃないかって、当時は自虐的に思っていた」。だが、これには変化の気持ちがあるそうだ。先のFUJI ROCKで、音楽が人の心をぐいっと鷲掴みにすることができるのを味わった。「今はロックを叫んだら何かが起きそうな予感がしている」
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