レスリングのジュニア大会で、世界大会への出場権を勝ち取った 奈須川 良太さん 上町在住 16歳
投げ技を武器に世界へ
○…「日本代表になることだけを考えていた」―。4月に行われた、ジュニアオリンピックカップ(JOC)で優勝し、世界大会出場の切符を掴んだ。ジュニア世代の横須賀レスラーが世界へ羽ばたくのは実に14年ぶり。代表が決まった瞬間、拳を突き上げ叫んだ。その声は、両親から「冷静に淡々と話す普段とは違い別人みたい」と驚かせるほど、思いがこもった心の底からの雄叫びだった。
○…好角家の父の影響で幼稚園から相撲を始めた。川崎と目黒の2つの稽古場を掛け持ちし、県大会で優勝するほどの実力を身に付けた。小5からは、下半身強化のトレーニングで始めたレスリングと二足のわらじを履くようになった。中3の進路決定の時期、ギリギリまで悩んだが、選んだのはレスリング。全国大会でベスト8入りし手ごたえを感じたことに加え、「レスリングの方がモテる」という父親の一言が動機となったと冗談交じりに話す。そして強豪として知られる磯子工業高校へ進学した。
○…普段は、7つ年下の弟をもつ兄。休日は、同じくレスリングに励む弟の練習に付き合い、悪い癖を指摘するなど優しい一面もある。「レスリング以外ではまっていることは」の問いに「有村架純さん。ドラマは欠かさず見る」と照れる姿は一般的な高2男子そのもの。
○…JOCを次に控えた3月の全国大会では、ベスト16という悔しい結果を残した。周りからの期待が高まりプレッシャーも大きい中での試合。「集中力を切らした瞬間にやられた」と自身のメンタルの弱さを痛感した。癖を細かく分析してくれる監督、胸を貸して厳しく指導してくれるコーチと共に、強みである「体の反り」を活かした投げ技を磨き、自信をつけて精神力強化に努める毎日。「まずは世界で一勝。夢はオリンピック出場と胸を張って言えるように結果を出します」。9月にジョージアで行われる世界大会に向け意気込み、表情を引き締めた。
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