7月10日(日)に上映される映画の題材である犬猫の保護団体「ちばわん」の代表を務める 扇田 柱代さん ハイランド在住 41歳
「動物愛護の手本になる」
○…「放浪する犬猫が繁殖すれば後に処分されてしまう」―。東日本大震災後の福島県に、飼い主と離れ離れになった犬や猫が取り残されていると聞いた瞬間の思いを振り返る。「これまでの経験を生かしたい」と、人間のことで精一杯の混乱した被災地に飛び込み、行き場を失った犬猫の保護に取り組んだ。その活動は、犬猫の愛護をテーマにした映画の題材にも取り上げられた。
○…物心がついた時から動物好き。高校生の時に初めて飼ったのは自身が道端で拾ってきた猫だった。全身が黒く汚れていると思ったのは火傷。動物愛護について考え始めたのは「人間によって虐待された動物を目の当たりにしたその日から」。働き始めてからもボランティアに参加するなど動物愛護に関わり続けた。仲間に連れられ向かった原っぱには100匹を超える捨てられた犬や猫。「自分にできることを始めよう」と決意し立ち上げたのが、犬や猫の保護団体「ちばわん」だ。
○…市内で犬猫譲渡会を始めたのは5年前。保護犬を積極的に受け入れたいという老人ホーム「さくらの里山科」の協力でスタートした。約250人の仲間と共に毎週各地で行われる譲渡会に参加する。代表として大きな団体をまとめる難しさを痛感しながら意識するのは「率先して大変なことに取り組むこと」。自宅で自身が預かり世話をする犬猫の数は30匹を超える。その数からは「自分が”手本”にならなくては」という強い思いが感じられる。
○…趣味は「動物について考えること」。13年間連れ添う夫の好物は未だに覚えられないが、一緒に暮らす30匹以上の犬猫がいつ我が家に来たかは日付まで正確に覚えている。「去勢手術でペットとして飼われる動物だけでなく、害獣として駆除されている鹿などの野生動物の命も救いたい」という目標をはっきり口にしながら、「殺していい命はないから」と唇を噛み締めた。
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