先ごろ誕生したNPO法人「横須賀創造空間」で代表理事を務める 藤野 浩章さん 池田町出身 42歳
三浦半島のワクワクを創造
○…人口減少、経済低迷にあえぐ横須賀・三浦半島の風向きを変えようと立ち上がった。掲げたスローガンは「三浦半島の宿題片付けます」。この街に横たわる難問・課題を”ユニット”と名付けたワーキンググループで解決する。活動テーマに縛りはなし。「誰かが手を挙げて、”この指とまれ方式”で賛同者が集まったらファーストステップを踏み出します」。参加メンバーの年齢、職業、経歴はバラバラ。そんな不思議な集団が新しい風を吹かせようとしている。
○…「絶景の宝庫の三浦半島にサイクリストを呼び込む─」「市外に暮らす横須賀出身者にふるさと情報を発信してUターンを促す─」。そうしたアイデアの数々を仲間内の居酒屋談義で終わらせたくなかった。行動に移せば果実はきっと得られる。確信めいた予感があった。それを実現するための手段として「創造空間」を設立。「出入り自由でワクワクしながら集まれる”屋根”が必要なのです」
○…本業はフリーランスのライター。「軍港めぐり」で知られる(株)トライアングルで広報も担っている。慶応大学卒業後、教師となる夢を追い塾講師となってチャンスを待った。生徒が信頼を寄せる名物講師は30代で編集会社に転職。およそ10年間の修行期間を経て独立した。「文章を編む仕事で横須賀を元気づけていきたい」。この先の10年は、この街とじっくり向き合う覚悟を決めている。
○…一時期、地元を離れて東京で暮らしたのは仕事を求めてのこと。「仕事がない。若い世代の転出理由はこれに尽きる」ときっぱり。個人の力で企業を呼び込むことは不可能だが、身の丈でできることはある。昨今はIT技術の発展で、在宅ワーカーが増加中。彼らが知恵や技術や情報を共有できる社交場(コワーキングスペース)をつくることで「新しいビジネスコラボを誕生させることができます」。”ユニット”が横須賀の地平を切り拓いていく。
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