“ラントリップ”と名付けた新しいスポーツツーリズムの開拓に挑む 大森 英一郎さん 汐入在住 29歳
地域とランナー繋ぐ先駆者
○…サーファーがいい波を探して旅するように、ランナーもいい道を求めて日本、世界を旅する─。”ラントリップ”と名付けたコンセプトを掲げてこの春、独立起業した。景観に優れたランニングコースの情報をWEB上で紹介しながら、着替えのできる施設や宿泊先へと誘導する。新しい旅のスタイルの提唱でランナーと地域を繋ぐ。マラソンブームのただ中であるが、「愛好者が追うのは記録や距離ばかり。視点を変えれば、楽しみ方がもっと広がります」
○…前職は「軍港クルーズ」で人気を博す地元企業の営業マン。集客戦略の立案などで手腕を発揮した。本業の傍らで市民ランナーに走り方などを指導するNPO法人を立ち上げ、ランニングライフの啓発に取り組んだ。練習場所に馬堀海岸や観音崎を選ぶと、市外の参加者から「こんな素晴らしいコースがあるなんて」との声があがった。観光とランニング。別々のものとして捉えていた二つを繋ぎ合せるビジネスモデルが思い浮かんだ。「イベントなどの局所的な集客は、地域にとって正しい戦略ではありません」。経験則で語るのは、日常そのものを売り込むことの重要さだ。
○…「30歳を目標に」。社会人になった当初から独立志向を持っていた。だが、何を生業としていくのかという明確なビジョンがなかった。走りながら考えることで見えたのがこのアイデアだった。事業としての可能性の客観的な評価を得たいと挑戦した東京都主催のビジネスオーディション。賞を獲得するとともに、事業化に向けた支援を取り付けた。転がり込んだチャンスに「覚悟を決めました」
○…「ゴールから逆算して目標を立てる」のが自身のやり方。大学時代の目標は箱根駅伝出場。有望選手が集まる強豪校に一般入部し、1000日後(4年時)の姿を想定した練習プランを立て実現させた。「5年で結果を出します」。成功のイメージは出来ている。
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