スタンドアップパドル(SUP)競技で世界をめざす 小貝 実佑さん 北下浦中2年生
パドルの先に世界がある
○…人気沸騰中のウォータースポーツ「スタンドアップパドル(SUP)」のレースで表彰台の常連。中学生アスリートとして世界戦出場も視野に入れた活動を展開している。大きめのサーフボードの上に立ち、パドルを漕いで海面をぐんぐんと進む。練習拠点としている三浦海岸をスタートして、野比海岸の先にある横須賀火力発電所付近までは往復12〜13Kmの距離。これを90分で戻ってくるスピードと体力は、女子選手の中で図抜けた存在だ。
○…父親に誘われ4歳でウインドサーフィンに初挑戦。週末の海通いが日課となり、風待ちの合間に遊んでいたSUPの楽しさに目覚めた。「風向きで進行方向が制限されるウインドと違って、360度好きな場所に進める」。海の上の自由を手に入れた気分になった。手製の子ども用パドルを手にして練習に励み、小学3年生になると大人に混じってレースに出場するようになった。
○…今夏、ポルトガルで開かれる世界選手権の出場枠をかけた選考レースでは、惜しくも2位の結果だった。「準備と練習を重ねて万全の体制で挑んだ。持てる力を全て出し切ったが一歩届かなかった。今の実力。だから悔しさはない」と晴れやかな表情。気持ちは次に向かっている。
○…「体幹の強さが実祐の持ち味。スピードではもう敵わない」と話すのは、一番の信頼を寄せる父親の直樹さん。練習メニューの作成から全国各地で開かれるレース会場への引率など父と娘の二人三脚で歩んでいる。とある大会では、トップレベルの海外選手の背中を追って走った。敗れはしたが、「世界と自分の距離はそう離れていない」との感触を得た。2024年のパリ五輪でSUPが競技として採用される可能性が浮上。大きな目標が見えてきた。
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