リスキリング(学び直し)という言葉が注目を浴びる中、それを地でいくのが逗子市逗子在住の千田充子さん(96)だ。
千田さんは昨年9月、テレビやインターネットを通じて学べる放送大学を卒業した。戦時中に学生時代を過ごした千田さんは、しっかりと勉強できなかったことが積年の無念で、50代の頃、改めて学ぼうと思い、慶応大学通信教育課程に籍を置いた。カトリック教会の洗礼を受けている千田さんは、ミサで話されることをしっかり理解したいと考え、哲学を専攻。4、5年かけて98単位を取得したものの、夫が体調を壊したことから、看病のために退学。大学からは「もったいないから続けましょう」と引き留められたが、「家族が大事」ときっぱりと辞めた。夫の死後、時間ができたことから改めて勉強しようと考え始めた頃、放送大学を知り、入学の機会をうかがっていた。ながらく時間が空いたが、5年ほど前、意を決して入学。改めて哲学を学び直そうと、教養学部人間と文化コースを選んだ。
コロナ下での学びだったことが千田さんにとっては良かったのだという。同大の試験などを受ける学習センターは横浜市の弘明寺駅近くにあるが、「私にとってはセンターまで試験を受けに行くことも大変。コロナ下で試験がインターネットで受けられたから、卒業できた」と振り返る。
もう一つの学び
一方で、夫の死後、当時住んでいた葉山の自宅でピアノ教室を開き、近隣の子どもたちに教えることが生きがいとなっていた。
ピアノは幼少のころから習い、小学4年生になると上野児童音楽学園に通うようになり、専門的に学んだ。「当時住んでいた逗子から上野まで通うのはそれは大変だったけど、いい先生方に恵まれて、人に教えることができるまでになれた。そのおかげで、夫がいなくなったさみしさを埋めることもできた」と感謝する。
大学卒業後の次なる目標を尋ねると、「いま家の中の物を1年かけて処分しようとしてしていて、それが終わったら放送大学に戻りたい」と即答。前回は哲学を専攻したが、次は並行して履修した心理学の奥深さを追求したいという。
現在、週一度のデイサービス通いで運動も行っている千田さん。「適度な運動と、信仰のもと気負いなく生きること、そして学び続けること、これらが元気の秘訣」と笑顔で語った。
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