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逗子・葉山版 公開:2024年5月24日 エリアトップへ

亡き娘と夢見た焙煎所 山の根にオープン

社会

公開:2024年5月24日

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焙煎機の前に立つ村澤さん
焙煎機の前に立つ村澤さん

 逗子市山の根に5月22日、焙煎したてのコーヒー豆を販売する「522(ゴーニーニ)coffee roasterY」が開店した。店長は久木在住の村澤香澄さん(62)。オープンする直接のきっかけは昨年8月に35歳の若さで亡くなった娘の香奈さんの存在だ。

重なった偶然

 「毎朝、コーヒーを飲まないと一日が始まらない」というほど、コーヒー好きの村澤さんは、10年ほど前、知人の紹介で訪れた焙煎所の魅力に取りつかれ、「いつか自分も店を出したい」と夢見ていた。「屋号やロゴなどを妄想しては常にメモしていた」と笑う。

 昨年10月に迎えるはずだった香奈さんの誕生日に家族で集まった翌日、知り合いの焙煎所に無性に行きたくなった。その道中、スマートフォンで何気なく物件を検索すると、今の店舗が見つかった。山の根は香奈さんが「いつか住みたい」と言っていた場所で、大家が香奈さんの嫁ぎ先の苗字と一緒という偶然も重なった。屋号を愛犬の名前「コツブ」に数字を当てはめ「522」はどうかと、生前の香奈さんと話したといい、店舗の番地が「山の根3丁目5の22」と知った時は「鳥肌が立ちました。娘が呼んでくれたんだと思います」と村澤さんは目を潤ませた。

皆が集まる場に

 店舗づくりには香奈さんの友人家族ら総勢約80人が、壁塗りやフローリング敷きなどに協力。「娘の友だちやそのお子さんたちと作業した時間はかけがえのない宝物」と村澤さんは感謝し、「何かあった時にみんなが集まれる、ほっとできる場にしていきたい」と思いを語った。

 店頭には常時10種ほどの生豆を用意し、客の好みに合わせ焙煎する。「焙煎したての豆は酸化していないので、一口飲めばその違いがわかります」と村澤さん。入れ方や水にこだわる必要はなく、毎日飲める手頃な価格で提供するという。

 営業は金・土・日曜、正午から午後6時。イートインは不可だが、テイクアウト商品あり。

 (問)【携帯電話】090・9104・1255

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