かつては傷痍軍人の療養所だった箱根病院(市内風祭)。現在は神経難病や筋ジストロフィーの医療を運営の中心に据える同院には、筋力が低下する進行性の病と闘いながらも、日々前向きに生きる入院患者たちの姿がある。
全120床の療養介護病棟に入院する患者は現在103人。いずれも、これまでに開発されている薬では根治が難しい進行性の神経難病を患う。
「幼い頃から転びやすく、かけっこも遅かった」という桜井孝充さん(69)=写真右。それでも周囲と変わらずに学校生活を送り、高校卒業後には都内の信用金庫に就職したが、重い硬貨を持ち上げられず、歩けば急にカクンと膝の力が抜けて転倒した。「何かの病気だろうと薄々感じていたから」と縁談も断り、41歳の時に知人の紹介で病院を受診。告げられた病名は「肢体型筋ジストロフィー」だった。
窓口業務担当として仕事を続けたが、転倒すれば自力で立ち上がることも困難になり6年後に退職。在宅療養となった。「母は病気を周囲に隠したいようだったけれど、やりたいことはやってきたつもり」と落ち込むことはなく、「ボーっとしていられない」と、通信教育でカラオケや水墨画にも取り組んだ。しかし、高齢の母に介助の負担をかけたくないと箱根病院へ入院。9月7日で13年目を迎えた。
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症状にもよるが、食事やリハビリの時間以外、院内での生活は自由度が高い。だが、閉鎖的な空間で外部との交流が限られるため、同院では花火大会やコンサートの開催などを通じた、地域とのふれあいの場づくりにも積極的。イベントには市民ボランティアも駆けつける。リハビリの一環や趣味で楽しむ絵画や書道の作品を披露する、年に1度の展覧会「風祭展」は、患者にとって活動の大きな励みだ。
「風祭展では大勢に見てもらえるから嬉しい」という八木田茂さん(65)=写真左=は、21年前にベッカー型筋ジストロフィーにより入院。かつては「長生きできないのかな」と考えたこともあったが、今では「手が動かなくなったら口で筆をくわえ、それもできなくなったらパソコンを使う。病気が進行してもあきらめない先輩がたくさんいる」と、絵筆を走らせる。
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