秦野版 掲載号:2014年3月22日号
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箱根登山鉄道(株)の取締役社長を務める 府川 光夫さん 菖蒲在住 60歳

「集客」の水先案内人

 ○…昨年、箱根登山鉄道(本社・小田原市城山)の社長に就任。年間2千万人におよぶ観光地、箱根町への観光客の足元を支えている。「集客には自社だけでなく、他社との協力が必要不可欠。相乗効果で魅力を発信し続け、リピーターを増やすことが一番大切」と持論を唱える。厳しい自然環境を走る鉄道だけに安全対策には力を入れている。それでも2月に立て続けに降った大雪はさすがに困った様子。通勤通学者のために「箱根町の町長から直々に、『お願いしますよ』と電話がありました」と苦笑い。その役目の大きさを肌で感じたようだ。

 ○…菖蒲で生まれ育ち、現在でも居を構える。「四十八瀬川が遊び場だったよ」と自然の中でのびのびと過ごす一方で、地図を見ては難読な国名を覚えたり、空想旅行を楽しんでいた上小学生時代。その頃芽生えた「大学に行きたい」という思いを胸に、西湘高校へ進学した。大学では恩師の影響で美術館めぐりや、アイルランドなどに興味を持ち、充実した生活を送った。「今でも地図を見るのは好き。いつかはアイルランドに行ってみたい」と語る目は子どものように輝いていた。

 ○…大学卒業後「転勤がなく、自宅から通える会社」と馴染みのあった小田急電鉄に入社した。しばらく本社勤務だったが突然、九州・大分への出向が決まる。縁もゆかりもなかった土地に5年。そこで奥さんと出会い、結婚。「縁もゆかりもある」第2の故郷になった。「フグがおいしくてね」。そう話す笑顔に夫婦円満がにじみ出ていた。

 ○…現在、解体中の小田原市にある「ベルジュ」は「家族で訪れ屋上のレストランで食事をした」という思い出が残る施設。「跡地に建設予定の商業施設は、魅力あるものをつくりたい」と意気込む。そのためには「ただつくるだけではダメ。当社だけでもダメ。まち全体を楽しんでもらえるように考えないと」と強い口調で話した。

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