神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
緑区版 公開:2016年10月27日 エリアトップへ

髪の毛を寄付する(上) ウィッグで自然な笑顔 この連載は全3回で、ヘアドネーションの現状について取り上げます。

経済

公開:2016年10月27日

  • LINE
  • hatena

 病気やケガなどで髪の毛が抜けた子どものために髪の毛を寄付する「ヘアドネーション」。昨年12月に女優の柴咲コウさんがSNS上で寄付を報告して以来、注目を集めている。取り組みの現状や課題、横浜市での動きを全3回で取り上げる。

 ヘアドネーションは世界中で行われており、日本では2009年に「NPO法人Japan Hair Donation& Charity」(通称JHDAC(ジャーダック)/大阪府)が始めた。全国から髪の毛とお金の寄付を募り、人毛100%の子ども用ウィッグをオーダーメイドで製作し、必要とする子どもに無料で提供している。

 20人から30人分の髪の毛でひとつのウィッグができる。寄付できる髪の毛の条件は「31センチ以上」であることなど。白髪があったり、パーマやカラーリングをしていても問題ない。

 同法人の事務局長で、美容師でもある渡辺貴一さん(45)は「(これまでの理美容業界にとって)切った髪の毛は、捨てるしかない『産業廃棄物』だった。それがこの活動が始まってからは『素材』となった。髪を失った人にとっては、さらに違う意味合いがある」と話す。

 病気やケガなどにより髪が抜けたことで「鏡も見たくない」と悩む子どもは少なくない。ウィッグを渡し、美容室で似合う髪型にカットした際に見せる「嬉しそうで自然な笑顔」は、活動の原動力だ。同法人では発足以降、115人の子どもにウィッグを提供してきた。

課題は資金と人員

 柴咲コウさんが取り組みを紹介して以来、毎月3、4000人分の髪が届くようになった。目下の課題は、資金と人員の不足だ。

 一般的に数十万円かかると言われているウィッグの製作費を、同法人は約10万円にまで抑えた。しかし全国で提供を待つ子どもは105人(10月現在)。全員に渡すには、多額の資金が必要だ。採寸のための全国出張や出荷、入荷などの作業も、数人のスタッフが本業の合間を縫って行っている。

 「課題があるが、まずは、多くの人にこの取り組みを知ってもらうことが大事だと思う」と渡辺さん。ヘアドネーションの詳細等は【URL】http://www.jhdac.org/で。

(続く)

緑区版のローカルニュース最新6

ここでも読めます

ここでも読めます

タウンニュース配架場所

5月9日

ハーブ畑を一般開放

にいはる里山交流センター

ハーブ畑を一般開放

毎週火曜午前10時から

5月9日

区内2カ所に移動図書館

区内2カ所に移動図書館

竹山9日、北八朔町14日

5月9日

耐震適合率は7割

横浜市主要水道管

耐震適合率は7割

国の調査、全国平均超え

5月9日

氷上の熱戦 横浜で

カーリング日本選手権

氷上の熱戦 横浜で

2月、首都圏初の開催

5月9日

神奈川版が発売

地球の歩き方

神奈川版が発売

全33市町村網羅532ページ

5月9日

あっとほーむデスク

  • 1月18日0:00更新

  • 1月1日0:00更新

  • 4月20日0:00更新

緑区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

バックナンバー最新号:2024年5月9日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook